今年のウィンブルドン。
やれ芝の状態が悪いだの、滑るだの、こけるだの、文句を言うプレイヤーが多かったが、そりゃあ天然芝だもん、管理をおろそかにしているとは絶対に思えないし、そういう事もあるだろう。
真の実力者はそういう事を切り抜けて勝ち上がってく物だと思う。
実際男子決勝は第1シードジョコビッチと第2シードマリーの完璧な決勝戦となった。
それにしてもジョコビッチの精神の安定度合いは素晴らしい。
ビョルンボルグとは又違った落ち着きというか冷静さは見ていて感動を覚える。
ジョコビッチはどのような危機的状況を迎えても、何か余裕と言うか、楽しんでいるようにさえ見える。
もちろん笑っている訳ではないが、「よし!後はないけど、ここからどうやって挽回しようかな」と心はいつも冷静で澄んでいるかの如しだ。
デルポトロが情熱ほとばしるタイプなだけにその対比がとても面白かった。
マリーはいまやイギリスの希望だ。
1昨年あたりから急激に強くなった印象があって、昨年は初めてウィンブルドンで決勝に進みフェデラーに敗れたものの実力は本物というところまで成長した事を印象付けた。
その証拠に地元開催のオリンピックで同じセンターコートにおいてマリーはウィンブルドン決勝と同じフェデラーを相手に勝利して地元イギリスに金メダルをもたらした。
しかしマリーも国民も本当に望んでいるのはウィンブルドンでの優勝だろう。
マリーもそのプレッシャーはなかなか大変だと思うが、チャンスである事は間違いない。
4大オープンの中でもウィンブルドンの持つ独特な雰囲気は他とは全く違う特別な物だ。
この雰囲気の中でしびれるような試合を見せてくれる事は間違いないので、テレビ観戦ではあるが堪能したい。