私が外国人選手の中で最も好きだったビル・ロビンソン。
とにかく、いでたちも、試合ぶりも、決め技も、何もかもがかっこ良かった。
アントニオ猪木との名勝負などが有名で、最後は全日本プロレスにも参戦したが、私的には国際プロレスのエースとして活躍していた時代が一番輝いていた時期の様に思え、実際、その頃の彼が一番好きだった。
当時国際プロレスは61分3本勝負(日本プロレスは60分3本勝負)が主流で、時間内で先に2本取った方が勝ち(もちろん時間一杯戦って1-0や引き分けもある)という方式だった。
試合のパターンはほとんど95%が以下のパターンになる。
1本目、ビル・ロビンソンがスピードで相手を圧倒し、最後はワンハンド・バックブリーカーで相手の背骨、腰に大きなダメージを与えて1本先取。
2本目は相手の逆襲にあい(反則攻撃なども交じる)、ロビンソンが一方的に攻められてグロッキー状態となり相手選手に取られてしまう。
3本目はロビンソンがまだ回復せず、フラフラの中始まり、相手から攻められ続けて危うし!となるが、徐々に攻守逆転しロビンソンが息を吹き返し、最後ダブルアームスープレックス!ロビンソンの代名詞人間風車が炸裂し、絶体絶命の中から勝利を収める!
という見事に観衆のハートを掴む展開だった。
今考えれば出来過ぎなのだが、当時小学生だった私はロビンソンがピンチになると手に汗を握り、勝て!勝て!と祈る程の熱烈なファンだった。
特に3本目が始める時はもうテレビの前で微動だにせず、ロビンソン!と心の中で叫び続けていた。
いやあ~純情だったんだね(笑)
馬場・猪木が共闘を組んでいた日本プロレスももちろん魅力満載であったが、ビル・ロビンソンは当時は見られなかった、外国人同士の戦いを見せてくれ、いわゆる「ヒール」を相手に(もちろん正党派もいたが)最後に勝利するその様は、正に見ている私を気分爽快にさせてくれた物だ。
全日本に参戦した頃のロビンソンは身体が大きくなって国際の頃のスマートさがなくなっていた。
強い事は強かったが、国際プロレスのロビンソンとは少しキャラクターを変えてきた事が、興行面の役割もあっただろうがちょっと違うかな・・・って思いだった。
とにかく今でも国際プロレス時代のロビンソンの勇姿は強く心に残っており、テレビの前で必至で応援していた自分を思い出す。
引退後もチョイ悪紳士的な姿を時折テレビなどで拝見する事があったが、ついに去ってしまったんだね。
寂しいです。
合掌