影無茶のスポーツ24/7

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日本勢収穫十分のフィギュア四大陸選手権

四大陸選手権が終わりました。

簡単に結果を書きますと

男子:1位デニス・テン 2位ジュシュア・ファリス 3位ハン・イエン

女子:1位ポリーナ・エドモンズ 2位宮原知子 3位本郷理華

表彰台に男子日本勢が立てなかったのは2007年以来です。

男子の結果を見て誰かが渇を入れてましたが、私は収穫十分だったと思います。

もちろん選手は悔しかったでしょうが・・・。

男子は羽生、小塚をエントリーせず、世界フィギュア組からは無良一人。

シニア国際大会初出場の宇野に、今シーズン頭角を現した村上を加えた3人を派遣。

羽生は怪我していなくても四大陸にはエントリーしなかったでしょう。

女子は世界フィギュア組から宮原、本郷に若手の永井。

主力選手が大挙一線を退く中で、世界フィギュア代表と言ってもティーンの二人に対しては経験を積ませる目的があったでしょう。

さらには永井というホープを配置した布陣。

世代交代を進める意識が見えてきます。

テレビ局は盛んに欧州選手権と同等の国際大会と語ってましたが、確かに欧州以外の四大陸の王者を決めるという意味ではそうかもしれませんが歴史が違います。

欧州各国が欧州選手権に臨む姿勢と、アジア、アフリカ、オセアニア、アメリカ大陸各国が四大陸に臨む姿勢には多少の温度差があるのはやむを得ません。

今回、オリンピック翌年という事もあるのでしょうが(あるからこそ)日本スケ連の選手派遣には一本筋が通ってたと思います。

まず男子ですが、順位は別にして村上がNHK杯を上回る自己ベスト。

宇野もシニアデビューとしては上々の内容。

フリーでは緊張していましたがSPで見せた輝きは只者ではない所を見せてくれました。

ジュニアから合宿などで選手発掘に力を入れてることが功を奏して、宇野のような原石を他競技に行かさずフィギュアの道に進ませる事が出来ているのは将来的にも明るいです。

無良は3Aが1Aになったりして良いところがありませんでした。

フィギュアスケートはシーズン中で本当に最高の演技が出来るのは1試合ですから、世界フィギュアでは無欲で臨み一発決めて欲しいですね。

優勝はデニステン。

全く危なげなく断トツでした。

風格さえ感じられ、一人だけオーラが違いました。

それにしても驚くべき高得点が出ました。

トータル289.46はもちろん自己ベスト。

パトリック・チャンの295.27、羽生の293.25に迫るハイアベレージ。

フリーでの技術点の100点超えは世界フィギュアでも完全なメダル候補です。

元々世界トップクラスの格付け選手。

羽生のベストコンディションが望めそうもない現状、金の有力候補に躍り出ました。

ただ先ほども書きましたが、シーズン中に出る最高の1試合が四大陸だったという事は・・・当然あります。

ハン・イエンも激突の後遺症からよく復活してきました。

空中遊泳3回転半の豪快なトリプルアクセルも見られましたし、トータルは自己ベスト。

彼もいよいよトップの次までの格付けはもらえた気がします。

地元上海での世界フィギュア

多少の盛りはあるでしょうから、シーズン最高の演技を出せれば彼もまた有力な表彰台候補です。

女子では宮原、本郷が共にSPは自己ベストをたたき出しましたが、共にフリーで得点が伸びませんでした。

本郷は明らかに本人の思いとはギャップのある点数だった感じ。

ジャッジを見るとアンダーを2本もらっています。

どちらも連続ジャンプでの後のジャンプ。

ロシアの選手などはほとんど完璧に回ってきますので、これは本郷にとって今後の課題でしょう。

それがまた伸びしろがあるという証明にもなりますが。

宮原は緊張していましたね。

ルッツでエッジ違反をもらわなくなったのに、それ以外のジャンプ失敗がありました。

安定感のある宮原にとっては珍しいです。

両選手共にこの四大陸で課題を見つけられた訳ですから世界フィギュア、さらには来シーズンに向かっての成長に期待です。

グレイシー・ゴールドは左足疲労骨折の影響が思ったより大きかったようです。

せっかくアメリカではトップの格付けをもらったのに、世界フィギュアで立て直すのは難しいと言わざるをえません。

今のフィギュアスケートは昔に比べ難度が比較にならない程高くなり、試合数も多いので故障の恐怖は付いて回ります。

フリーを滑り終えた時の選手達の息も絶え絶えの様子は、いかに一本滑る事がハードであるかを物語っています。

選手はもちろん、コーチ、協会全てが健康管理にもっと力を入れて欲しいです。

四大陸も終わり、今シーズンも残すところはいよいよ世界フィギュア

女子はロシア勢が頭一つ抜けていますが、独占はないでしょう。

そこに日本勢が割って入る事が出来るのか。

男子は絶対王者羽生がいますが、報道されたいた捻挫の回復具合が気になります。

どうも世界フィギュア後、引退を表明しそうな予感がする小塚。

意地を見せたい無良を含めフェルナンデス、デニス・テン、コフトゥン、イエンを含めた争いは熾烈です。

世界フィギュアまであと36日。