影無茶のスポーツ24/7

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雑感・全日本フィギュアを終えて

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い致します。

フィギュアスケートシーズン前半戦のヤマ場全日本選手権。選手層の厚さを誇る日本フィギュアスケート界では世界選手権よりも見ごたえある大会と言っても過言ではありません。選手達の熱き思いがほとばしる全日本フィギュアの雑感を記させていただきます。

トップスケーター達の最大の目標であるオリンピック、世界フィギュア

毎年全日本終了後の行われる世界フィギュア(オリンピック年はオリンピック代表も)代表選手の発表は一つの儀式として盛り上がりを見せます。

その代表を決める上で最も重要な競技会である全日本フィギュア。

参加選手に制限がある世界フィギュアよりレベル的には全日本の方が見応えがあります。

個人的にも全日本はフィギュアスケートの数ある大会の中で最も好き大会の一つです。

その理由はジュニアの選手も含め、それぞれが持つ目標をいわゆるひとつの集大成としてこの大会で結実させようとする各選手の意気込みが演技に表れてくるからです。

独特の雰囲気に包まれる全日本フィギュア。

緊張しながらもほとんどミスらしいミスをせずに滑り切る選手達。

その張りつめた空気のなかで最高の演技を披露する選手の熱き思いがバシバシと伝わってくる。

その独特の緊張感がたまらないのです。

浅田選手のフリー終了後の所作は心打たれました。

2度3度と自分を納得させるようにうなづいた浅田。

演技終了後の浅田の表情を忘れることは出来ません。

冒頭の3Aやコンビネーションを失敗ましたが、その後の演技は心打つものがありました。

若手選手が台頭する中、浅田がリンクに登場した時のあの雰囲気。

一気に会場が引き締まりました。

やはり浅田は唯一無二の存在です。

浅田がいる大会で全日本連覇を成し遂げた宮原。

宮原の成長も当然ありますが、浅田のいない大会だった昨年と違って浅田がいる大会で優勝したという事実。

彼女の中で大きな財産になる事は間違いありません。

永遠に記憶に残るであろう本郷のリバーダンス。

一皮も二皮も脱皮した本郷選手。

いよいよ本気でフィギュアに取り組む本郷選手。

恵まれた体格を活かした演技は将来性を強く感じさせてくれます。

昨年3位、今年は2位。

ジュニア世代から樋口新葉

全日本に照準を合わせて結果を出してくる彼女の強さ。

人材豊富な女子ジュニア世代ではやはり頭一つの二つも抜けている事を証明しました。

腰痛との戦いは大変ですが、樋口の勝負強さは大きな武器です。

羽生選手は今回は失敗(といっても圧倒的なんですが)してしまいました。

しかし彼は既にワープして現在の男子フィギュア界では別次元の世界に居ます。

競技人生のピークはおそらくまだ先だとは思いますが、盛んに報道される世界最高得点の観点で見るとGPファイナルの得点を超えることはもうないでしょう。

もう点数で見てはいけません。

見ていて自然と涙が出てくるような演技。

それを演じられれば結果はおのずとついてくる。

もう点数にこだわりを持つべきではありません。

羽生結弦は一気にその世界までフィギュアスケートを持っていってしまいました。

ピョンチャンまで怖いのは怪我だけです。

羽生の演技をライブで見ることが出来る幸せを思いつつこれからも見続けていきます。

さあ、今シーズンも後半戦。

4大陸から世界選手権。

キスアンドクライで各選手の笑顔が見られる事を願い、新しい年が良い年でありますように。