内村選手が劇的な大逆転金メダル。
得意な鉄棒が残っているとしても0.9の差は正直難しいと思いました。
それほどにベルニャエフの出来も素晴らしかった。
ですが内村の鉄棒はすごかったですね。
あの状況の中であれだけの演技が出来る。
着地がピタッと吸いつくように決まる。
長く世界のトップに立ち続けている内村だけが到達しているゾーン。
ベルニャエフが鉄棒の演技を終えたあと、点数が発表される前にベルニャエフの表情を見て内村逆転なったと確信しました。
全てを出し切ってもうヘロヘロ状態の内村。
オールラウンダーとして団体予選、決勝、個人総合を全種目演技した内村。
勤続疲労は極限まで達していることでしょう。
19歳で臨んだ北京大会で団体、個人総合共に銀を取って8年。
ロンドンでは団体銀、個人総合金。
そして迎えたリオ大会で悲願の団体金、個人総合も劇的な金。
こうして改めて書いてみると、やはり今日の金は大きな意味がありました。
ここで団体金、個人銀で終わると画竜点睛を欠くって感じになってしまったでしょう。
内村のオリンピック物語はここに完結しレジェンドになりました。
柔道は田知本とベーカーがWで金。
こういった個人の対戦競技は決勝戦まで行けば何としても勝って金を取りたいです。
負けて銀はほんとに辛い。
それならば勝って終わる銅メダルの方が後味が良いです。
そういう意味で両選手の金はほんとに嬉しい限りです。
両者に共通する事は落ち着いていた事と精神的に負けていなかった事。
常に優位な組手に持っていって攻勢に出ていました。
ベイカーは最後の数秒明らかに時間の経過を待って逃げ切りました。
過去の日本選手(柔道に限らず)なら無駄に攻めていったりしてしまうことがほとんどでしたが、もし最後の最後に逆転されてしまったら一生悔いが残るでしょう。
今後各競技においてハーフの選手の活躍が増えてくると思います。
日本選手の勤勉さ緻密さと他国のダイナミックさ、瞬発力などがミックスされてとてつもない選手が生まれるような気がします。
そういう意味でも印象に残る金でした。