二日間に渡る世界戦ラッシュのトリを飾った井上尚弥。
理解不能の判定でベルトを盗まれた村田、まさかの1RTKO負けの八重樫。
普通なら波乱の連鎖で嫌なムードが醸し出されますが井上選手に限っては全く心配していませんでした。
実際予想通り、いや予想を上回る規格外の強さを見せてくれました。
相手は指名挑戦者。
それなりの実力者なのにまるでミスマッチと思ってしまう圧倒的な力の差。
井上のド迫力な攻撃には美しささえ感じられます。
もう誰にも止められません。
これだけ強いと対戦を避けられて挑戦者選びに苦労します。
これからはマネーの力が大切になってきます。
そのためにも本場アメリカ進出は井上の望むビッグマッチ実現には欠かせません。
次戦はそのアメリカでスーパーフライ級防衛戦が組まれるようですが相手が注目されます。
ロマゴンはシーサケット・ソー・ルビンサイとの再戦を優先しそうです。
WBA王者カリ・ヤファイについては、今英国王者はほとんど国外に出ないので難しい。
となると、現時点でWBO3位ファン・フランシスコ・エストラーダが有力ではないでしょうか。
ロマゴンが負けたのは本当に残念。
今の井上なら、ロマゴンが無敗のままであっても勝つ可能性は極めて高かったと思います。
来年はバンタム転向なのでロマゴンとの対戦はほぼ絶望的かと・・・。
転向すれば山中“神の左”慎介との対戦も話題になっていますが、これはちともったいない。
日本が誇るスーパーチャンピオン同士の対戦は盛り上がりますが、どちらかが負けるのは見たくないですし、山中にはまずルイス・ネリを倒してもらわなければなりません。
井上の進む道は自らが全ての選手の目標になること。
井上と対戦する事で挑戦者は金も名声も得られ、勝てば英雄と言われる。
他団体の王者が実力NO1をかけて挑んでくる。
そんな存在になれるのが井上です。。
自身は身体の成長に合わせ階級を上げ、日本初の4階級、5階級制覇を目指す。
彼はそんな大きな夢を、いや、夢だけでなく実際に具現化すると思わせてくれる。
先日の試合を見て、井上尚弥はやはり200年に一人のボクサーだと再認識しました。
ここからは過去の日本の名選手でさえ入ったことのない、未知の領域に進んで行く。
希望が確信に変わったロドリゲスとの防衛戦でした。
井上尚弥 13戦13勝(11KO)
リカルド・ロドリゲス 20戦16勝(5KO)4敗