将棋界の一番長い日。
最終一斉対局の結果が出ました。
9回戦が終わった時点で、最大7人のプレーオフの可能性がありました。
しかし実現には複雑なピースが全てうまくはまらなければならないミラクルな状況ではありました。
ところが将棋界は今大激動の時代。
激動の扉を開けたのは藤井聰太6段。
第一人者羽生は66年ぶりの連覇で・・・
ちゃうちゃう、それフィギュアの羽生さんやん。
今や将棋はムーブメント状態。
この大きな流れの中では何が起こるかわかりません。
順位戦もこの大きな渦に巻き込まれる形で大変なことになりました。
最終対局の結果は
稲葉八段 勝 6勝4敗 ー 行方八段 負 3勝7敗
広瀬八段 勝 6勝4敗 ー 豊島八段 負 6勝4敗
屋敷九段 負 2勝8敗 ー 佐藤九段 勝 6勝4敗
久保王将 負 6勝4敗 ー 深浦九段 勝 5勝5敗
渡辺棋王 負 4勝6敗 ― 三浦九段 勝 5勝5敗
羽生2冠 全対局終了済み 6勝4敗
この結果7人には及びませんでしたが、それでも史上最多6人による名人挑戦決定プレーオフが行われることが決まりました。
過去の最多人数プレーオフが4人ですから、正に前代未聞の大混戦です。
勝負の厳しさを味わったのが10回戦までトップを争っていた豊島と久保です。
最終局でどちらかが勝った方が名人位挑戦、共に勝てば二人でプレーオフだったわけですが共に敗れ、順位が9位、10位だったのでパラマス方式のトーナメントではまずこの二人が対戦することになります。
勝っても残り4連勝しなければ挑戦できない立場になってしまいました。
上位4棋士はいずれ劣らぬつわもの揃い。
挑戦の道は一気に後退したと言って良いでしょう。
先日朝日杯で藤井6段に敗れた羽生2冠は待つ身でしたが、プレーオフを戦えることになりました。
プレーオフの6棋士を世代別にみると、最強世代の羽生、佐藤に台頭著しい30前後世代である広瀬、稲葉、豊島とその谷間の世代からただ一人久保に分けられます。
現在の将棋界の力のバランスを具現化したようなプレーオフですね。
この混戦の影響を受け、何と、順位3位で4勝6敗の渡辺棋王がB級1組に陥落という驚きの結末。
これはこれで大波乱と言って差し支えないでしょう。
渡辺棋王は一昨年の三浦九段に関する一連の問題以降精彩を欠いているように思え、今回の順位戦最終局で、何の因果かその三浦九段に敗れて降格が決まってしまいました。
在位8期で結局名人位の挑戦がなりませんでしたが、将棋界きっての実力者。
早く戻ってきて渡辺の出る名人戦を見たいです。
プレーオフ初戦は前述の久保王将と豊島八段を皮切りに行われます。
どうでしょう。
やっぱり羽生2冠が挑戦者?