影無茶のスポーツ24/7

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フィギュアスケート グランプリシリーズファイナルプレビュー 今シーズン第1章完結

明日から、フィギュアスケートグランプリシリーズファイナルが始まります。

例によってプレビュー記事を書かせていただきます。

男女シングル出場選手

男子

                   世界ランク  個人ベスト

  1. 宇野昌磨(日本)          1位   277.25      
  2. ネイサン・チェン(米国)      3位   280.57
  3. ミハル・ブレジナチェコ)    20位   257.98
  4. セルゲイ・ボロノフ(ロシア)   12位   254.28
  5. チャ・ジュンファン(韓国)    24位   259.78
  6. キーガン・メッシング(カナダ)  16位   265.17

※参考:羽生結弦個人ベスト 297.12

女子

                   世界ランク  個人ベスト

  1. アリーナ・ザギトワ(ロシア)    3位   238.43
  2. 紀平梨花(日本)         25位   224.31
  3. 宮原知子(日本)          6位   219.71
  4. トゥクタミシェワ(ロシア)    16位   219.02
  5. 坂本花織(日本)          9位   213.90
  6. ソフィア・サモドゥロワ(ロシア) 40位   198.70

男子では羽生選手が欠場。

それによりメッシングが繰り上げ出場となりました。

尚、個人ベストスコアは今季ルール改正により昨年迄の記録がリセットされています。

 女子は日本とロシア勢が3人ずつ。

対照的に男子は各国一人ずつの布陣です。

尚、世界ランクは12月3日現在。

ファイナルの見どころ

 男子は明確です。

ネイサン・チェンと宇野昌磨どちらが優勝するのか。

今季ここまでチェンはルッツ、フリップ、トゥーループ、宇野はフリップ、サルコー、トゥーループ、それぞれ3種の4回転を跳んでいます。

しかしチェンはフリップにエッジエラーの警告を、宇野はサルコーに回転不足をもらっており、どのように修正してくるかが注目で、これは勝敗に影響を及ぼします。

あくまで今年の最終目標は世界選手権なので、両選手、陣営がファイナルをどう捉えているかもポイントになるでしょう。

この二人が抜けており他の選手が二人に割って入るのは難しいでしょう。

フェルナンデスが引退し、男子は羽生を加えた3人が抜きんでています。

 

それに比べて女子は大混戦。

GPシリーズに重きを置かない北米勢も世界選手権にはしっかり仕上げてきます。

ファイナルは日露決戦となりましたが、予想は大変難しいですね。

現時点において演技構成点で紀平はザギトワに6~7点差を付けられています。

格付けではオリンピックチャンピオンまで昇りつめたザギトワが上です。

これは致し方ありません。

しかし今季のザギトワはここまで、ネーベルホルン➝ヘルシンキ➝ロステレコムとだんだん悪くなっています。

紀平がSPとフリーで試みる3度の3Aの内2度成功すれば優勝は紀平でしょう。

過去何度も書いて来ましたがトリプルアクセルは諸刃の刃。

失敗のリスクが常につきまといます。

でも紀平にはフランス杯で見せた素晴らしい対応力があります。

3Aは跳びたいけれど、かならずしも3Aに縛られている訳でもない。

リカバリーの力が素晴らしい。

他のジャンプに欠点がなく、スピン、ステップもレベルを取れる技術があるからこそ。

マスコミが紀平紀平と騒ぎすぎないように・・・というファンの声が聞こえてきますが、紀平に関してはさほど心配しなくて良いと私は考えています。

見た目よりはるかに頼もしいですよ彼女は。

ミスの少ない宮原は上記二人が失敗すれば十分に優勝圏内。

回転不足を取られず、ルッツでエッジ違反をもらわなければ優勝に届きます。

トリノ五輪の荒川さんのような立ち位置だと思います。

トゥクタミシェワの3Aは紀平より成功率は高いですが全員がミスなく滑れば4番手。

演技構成点でトゥクタミシェワは宮原に及びません。

数年かけて宮原は格付けでトゥクタミシェワを上回る存在になりました。

男子と違って女子はこのあと各国のナショナル選手権から4大陸、世界選手権へとまだまだ予断を許さない状況が続きます。

日本勢はGPシリーズのあと代表決定の大きな要素となる全日本が待っています。

ファイナル不出場の三原、山下、本田、白岩、本郷に負傷欠場中の樋口。

ファイナルに出ない分調整がしやすいメリットを活かし一発大逆転を狙って大会に臨むことでしょう。

史上最高の激戦が見られるのは確実で今からワクワクドキドキです。

 

kagemucya.hatenablog.com

 

M-1グランプリ  個人的にはジャルジャルにツボりました でも結果には納得

【仕事以外全部趣味】

今日はF1グランプリではなくM-1グランプリで。

今年も4分間にかける熱き笑いのバトルが繰り広げられました。

視聴率は関西で28.2%、関東でも17.8%という高い数字。

年末の風物詩として認知されていることが見て取れます。

私は関西出身なので吉本、松竹の笑いを、それこそ物心ついた時からシャワーのように浴びてきました。

大阪では素人の会話も漫才になっていると表現されることが多いです(もちろん皆が皆そうである訳ではありませんが)が、小さいころから刷り込まれた掛け合いが、それこそ千本ノックを受けた野手がもう反射神経的に飛んでくる打球にグローブを出すのと同じ感じで、ツッコミを返してしまう。

口が勝手に反応している状況なんですね。

考えて反応しても面白くない。

考えるより早く言葉を発することが出来る土壌が関西にはあるのでしょう。

こういうノリを嫌う人が多いのも理解出来ますが、そういう方は見て見ぬふりをお願いします。。

 

さて、Mー1グランプリ。

途中休止期間がありますが14回の歴史。

このように漫才をショーアップするきっかけは、昔フジテレビ系列で放送された花王名人劇場枠での「THA MANZAI」といって間違いないでしょう。

やすし・きよしとかセントルイスだったか出場コンビの記憶は曖昧ですが、番組構成が斬新でした。

実際の漫才だけでなく、ド真剣なネタ合わせなどの楽屋ネタ、他のコンビの本番の漫才を食い入る様に見て刺激を受ける他のコンビ。

それらを映像として流し、ひとつのエンターテインメントとして成立させました。

これは画期的でしたね。

あの瞬間から漫才はMANZAIに進化したと思います。

オーディエンスとの一体感も、昔の劇場風景とは異なります。

アイドルコンサートかと思うようなノリ。

これまた賛否両論ありますが、オーディエンスの盛り上がりが漫才をより面白くする要素になっているのもまた事実。

コンビの力の入りようが違います。

Mー1グランプリでネタを披露するのは僅か4分程度。

劇場とは違って短期決戦です。

たった4分で観衆と審査員の心をつかむのは困難を極めます。

伝わってくる緊張感はガチンコです。

今回の結果はおおむね納得しました。

霜降り明星は見事にはまりました。

ワンチャンスを物に出来るのは運と実力双方持っている証拠。

もし今回取れていなければ、Mー1王者とは無縁だった可能性は高かったでしょう。

個人的にはジャルジャルにはまってしまいました。

数年前、関テレ深夜にジャルジャルが進行する街撮りバラエティがありました。

いかにも彼等らしい番組でしたが、今回のネタを見てまたやって欲しくなりました。

志らく師匠の得点とコメントが一部に物議を呼んでますが私は的確なコメントだったと思いました。

和牛もさすがでした。

まだまだ底を見せていない感じで、これからも活躍を期待しています。

それにしても霜降り明星勢いがありましたね。

お見事でした。 

競馬 関東馬にこれだけスターホースが揃ったのはいつ以来だろう

今日のチャンピオンズカップを萩原舎の3歳牡馬ルヴァンスレーヴが勝利。

これで8戦7勝。

抜群の勝率です。

気が付けば、

牡馬:レイデオロ     4歳牡馬  11戦 7勝  藤沢舎

牝馬:アーモンドアイ   3歳牝馬   7戦 6勝  国枝舎

障害:オジュウチョウサン 7歳牡馬  20戦12勝  和田舎  

ダート:ルヴァンスレーヴ 3歳牡馬   8戦 7勝  萩原舎

オジュウチョウサンは障害成績のみ。

ヤエノムテキ皐月賞制覇あたりから長く続いた関西馬優位の時代はついに終止符が打たれるのでしょうか。

ドゥラメンテあたりに兆候は表れていましたが、何かとてつもない馬が一気に関東厩舎に出現したのはちょっと驚きです。

世界を目指す今の日本競馬に関東も関西もありませんが、やっぱりそれでも、関西馬頑張れ!と言いたい今日この頃です。(安易な締め方・・・汗)

フィギュアスケート 羽生結弦GPファイナル欠場 全日本も事実上不可能 世界選手権での復活は計算上は十分可能

羽生結弦GPファイナル欠場正式決定

羽生結弦のファイナル欠場が決まりました。

ロス・テレコム終了後の松葉杖姿からしたら当然の判断でしょう。

それでも、もしかしたら出るんじゃない?って思わせるのが羽生でしたが、さすがにそれは無理だったということで賢明な判断だったと思います。

これで結果的に全日本も3年連続欠場。(まだ正式にアナウンスはされてませんが)

過去2年はそれでも世界選手権、平昌五輪と代表に選ばれました。

その両大会で共に優勝。

誰にも文句を言わせない結果を出せる強さは凄すぎます。

今季も全日本に出られなくても世界選手権の代表には文句なく選ばれるでしょう。

逆に選ばないほうがおかしい。

ごく一部に、全日本に出ない場合、他の候補選手が全日本で失敗して出られないこととの比較において不公平だという声があります。

しかし選考基準にしっかり救済措置的内容が謳われているので全く問題ありません。

羽生選手には万人が納得する実績があります。

これで選ばれないのは今年の年度代表馬にアーモンドアイへ投票しないのと同じです。

選考基準について

ちょっとこの機会に過去の選考基準を見直してみました。

改めて見直すと面白いですね。

全日本が最優先になったのはソチ五輪から。

それまではGPシリーズの方が選考基準上位になっていました。

バンクーバー五輪の時はGPファイナル最上位の選手をその時点で内定としています。

フィギュアスケートにおけるピーキングの問題や、必ず揉める選考に対し、全日本の一発選考的要素を高めることで選考の見える化を図ったということでしょうか。

問題の救済措置です。

表現の違いはあるにせよ、実績がある選手が怪我などで、連盟が設定した選考基準対象に含まれない場合でも、対象に加えることがあると記載されています。

これは少なくともバンクーバー五輪の時から変わりません。

変わらないと書いてすぐに例外を書くのもあれですが、実はソチ五輪だけ救済の表現がありません。

連盟の発表する選考基準は国際競技会選考基準としてまとめて発表されますが、ソチ五輪があったシーズンは、その他の世界選手権、四大陸にはそれぞれ救済表現がありますので、今となってはちょっと不思議な気がします。

2013~2014年シーズン国際大会選考基準

↓   ↓

https://www.skatingjapan.or.jp/image_data/fck/file/2013/130619_FS_senkokijun.pdf

 

長々と書きましたが、要は羽生選手は全日本を仮に欠場したとしても、選ばれることは間違いないということです。

それでは果たして羽生は世界選手権に間に合うのか?

これが大きなポイントとなってきます。

羽生選手は世界選手権に間に合うのか

参考になるのは、やはり昨シーズン平昌五輪。

羽生選手はGPシリーズNHK杯練習で怪我をし、平昌はぶっつけとなりました。

怪我をしたのが2017年11月9日。

練習開始が2018年1月9日(だったと思います)。

平昌五輪ショートプログラムが2月16日。

ここで正に我々は奇跡を目の当たりにしたのです。

練習再開から僅か38日!

もちろん怪我の程度によりますが、同じように考えると、

世界選手権男子ショートプログラムが3月21日なので2月11日までに練習再開出来れば問題ないと言えるわけです。

あくまで机上の計算で、繰り返しになりますが怪我の程度によるし、決して無理はしないで欲しいのは言うまでもありません。

一日でも早い回復を祈ると共に、決して無理をしないように。

それは多くの人の願いだと思います。

フィギュアスケート フランス杯感想 紀平梨花の成長曲線には驚かされる 日本女子あっという間に史上最高の選手層

GPシリーズ6戦が終了しました。

終戦フランス杯も様々な人間模様が描かれましたね。

フランス杯感想

女子から行きます。

まずは紀平梨花

何が驚いたと言って最初の3Aが上手く跳べなかったところからの立て直し。

続く3Aを2Aに変えて連続ジャンプにする冷静さ。

これで高い出来栄え点をもらい最初の失敗の影響を最小限に留めました。

普通なら2度目の3Aを絶対成功させる・・・という気負いが出て深みにはまるパターンが考えられますが、彼女はそうではなかった。

その冷静で柔軟な対応力に、ほんとびっくりしました。

筋肉の感じが違ったと独特な言い回しをしていましたが、演技後半に向けてどんどん良くなっていくのを見て、とてつもないスケーターに育つとの確信を持ちました。

ルッツもフリップもエッジ違反をもらわない。

後半にルッツからの3連続を組み込むプログラム。

スピンもステップも問題なくレベルをもらえる。

過去の、どの選手とも違う雰囲気を持っていますね。

3Aばかりがクローズアップされますが、今回のように3A跳べなくても、心理的に大きな影響受けずに他のエレメンツでリカバリー出来ることがはっきりわかりました。

これで3A2本跳んで、ルッツも2本跳んで、加点がもらえる後半にルッツから3連続を入れるとなると、そら恐ろしい点数になります。

現時点でザギトワとの差は、私が常日頃語っている格付けとも思える演技構成点の差だけでしょう。

これはひょっとしてひょっとするかもしれません。

今回紀平選手以外の日本勢、三原も本田も持てる力を出し切りました。

三原を初めて見たのは2年前のスケートアメリカですが、その時に、心と身体、技術のバランスが理想的な選手との印象を持ちました。

あれから2年。

とても魅力的なスケーターになりました。

今回フリー冒頭の3Lz+3Tの連続ジャンプは会心の出来でした。

表情も良くなりましたね。

フリーは2シーズン目のプログラムなので熟練度も益々増して行きます。

ファイナルは逃しましたが、全日本では表彰台を狙えますよ。

その先は世界選手権代表の座。

十分にチャンスはあります。

本田真凛スケートアメリカの失敗から立ち直りました。

彼女もまだまだ能力を出し切っていないと思います。

焦らずに今は練習に励んで本当の力を付ける時期。

アメリカに渡った心意気が成果につながるでしょう。

焦らずと言えばメドベージェワ。

おっかなびっくりで演技をしている状態。

心と身体のバランスがとれていません。

彼女の場合は現状を受け入れることが出来るかどうかにかかっています。

オーサーに師事することを自ら願った訳なのでここは我慢のしどころです。

かなりの部分で見直しが成されているのが現状だと思うので、今シーズンは過渡期と思っていましたし、本人もある程度は理解しているはずです。

ところが現実がおそらく思っていたより厳しい結果になってしまった。

そのことが彼女を混乱させているのでしょう。

しかし現状を受け入れれば、来シーズンはニューメドベージェワの姿を見せられる。

間違いありません。

相変わらずジャッジの格付けは高いので。(演技構成点はトップの68.80)

焦る必要はありません。

 

男子です。

本命ネイサン・チェンがスケートアメリカについで連勝。

予想通りというところですが、触れない訳にいかないのがジェイソン・ブラウン。

彼もまた今年からクリケットの一員となりました。

メドベージェワと同じく志願の仲間入りです。

素晴らしかったですね!

元々ブラウンの世界観はファンを魅了していましたが、そこに精悍さが加わりました。

髪型も変わり、何というかディスイズ超カッコいい~!

ブラウンの場合は早くもクリケット移籍効果が出ていますね。

採点基準の変更はブラウンにとって追い風。

時代は真4回転時代から、総合的エンターテインメント時代に変わったのです。

今シーズンここまでの印象

オリンピック翌シーズンとは思えないほど面白いです。

日本女子勢の頑張りが目に付くからなのかもしれません。

オリンピック代表組をはじめとして、その代表組としのぎを削った選手達。

シニアデビューを果たした選手。

どんどん層が厚くなってきました。

現時点ではロシア勢より質・量ともに日本が上回るように感じます。

男子は羽入、宇野、チェンの3強が盤石すぎる様子。

シーズンはまだこれからですが、ブラウン選手のような個性あふれる選手が盛り上げてくれることを期待したいです。

ファイナルを経て行われる全日本。

女子はかつてない激しい戦いが繰り広げられるでしょう。

今からワクワクどきどきです。

 

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