影無茶のスポーツ24/7

ルール知らなくても面白く読んでいただけることを目指します

メジャーリーグワールドシリーズ最終戦 野球の怖さと面白さを堪能

ちょうど仕事が休みでこの試合をライブで見ることが出来ました。

結果はご存知の方も多いと思いますが簡単に振り返ります。

ワシントン・ナショナルズヒューストン・アストロズの頂上決戦。

ここまで全てホームチームが敗れるという外弁慶の3勝3敗。

泣いても笑っても最終戦

先発はナショナルズがシャーザー、アストロズがグレンキー。

2回にアストロズがグリエル(元ベイスターズ)のホームランで先制。

対するナショナルズはグレンキーの多種多彩なピッチングに翻弄。

毎回10球平均で打ち取られ唯一のランナーも併殺。

ナショナルズは手も足も出ない感じでした。

5回にアストロズが追加点で2対0とした時は完全に流れがいったと思いました。

グレンキーの出来を見たら思いますよね普通。

しかし何の前触れもなくその時は訪れました。

ナショナルズ7回の攻撃。

ワンアウトから3番レンドンが初球ボールの後、2球目をジャストミート。

打球はレフトスタンドへ。

1対2。

湧きかえるナショナルズベンチ。

続くソトに四球。

四球と言ってもグレンキーに全く陰りは見えませんでしたがここでピッチャー交代!

2番手ピッチャーハリスに変わりっぱな、ケンドリックがライトポール直撃の逆転ツーランホームラン。

2本のホームランであっという間にナショナルズが逆転3対2。

静まり返るミニッツメイドパーク。

これで180度流れが逆転。

その後追加点を重ねたナショナルズが6対2でアストロズを下しワールドチャンピオンに輝いたのです。

結果として継投失敗。

全くタイミングの合ってなかったナショナルズ打線は、グレンキーが降板してラッキー!と思ったに違いありません。

こんなに劇的に流れが変わってしまうとは。

グレンキーの好投、アストロズの押せ押せムードで沸きに沸くスタンド。

それがケンドリックのホームラン以降は信じられない物を見たという表情。

一度失った流れはもう戻ってくることはありませんでした。

アストロズ投手陣は近年稀に見るハイレベル投手陣。

両リーグ最多107勝を積み重ねてきましたが、今シーズン最後の試合で登板したグリンキー、ハリス、オズーナ、プレスリー、スミス、ウルキーディ全てのピッチャーがランナーを残すかタイムリーを打たれるかして傷心の降板。

せっかく圧倒的強さを誇ってきたのに後味の悪い最終当番となりました。

さらには先発トリオの一角を形成するコールが本当なら最後1イニングを投げて胴上げ投手になる筋書きを描いていましたがそれもおじゃん。

スポーツにタラレバは禁物ですが、あそこでグレンキーを続投させておれば・・・。

結果は神様のみぞ知るってところですが、野球の面白さ、怖さを改めて感じた今日の試合でした。

レッドブル・トロロッソホンダを応援し続ける記事  予測を許さないF1サーカス

第19戦メキシコグランプリ。

夏休み以降の状況から誰がフェルスタッペンのポールを予測出来たでしょう。

ペナルティでグリッド降格となりましたが、予選で一番速かったのは事実。

ほんとに秒進分歩。

全く予測不能のF1サーカス。

一寸先は闇か光か。

結局のところ期待すれば裏切られ、あきらめかけると希望が生まれる。

人生そのものと言えば比喩にすぎるでしょうか。

結果はメルセデスルイス・ハミルトンが優勝。

同僚ボッタスが3位に入りドライバーズチャンピオンは次戦に持ち越し。

とは言うもののハミルトンのワールドチャンピオンは事実上決定的です。

フェルスタッペンはレース開始直後の度重なるトラブルにより大きくロス。

結果6着まで追い上げましたが、不完全燃焼。

最近フェルスタッペンにはこういった出来事が多発。

一部にはフェルスタッペンに非がある見方もあります。

セナ然り、シューマッハー然り、稀代のドライバーにこういった声は付き物。

ハミルトンでさえも同様です。

フェルスタッペンが彼らに並ぶ資質の持ち主であることの証明でしょう。

来季、ドライバーのみならずコンストラクターでもチャンピオンを奪還することが大目標のレッドブル・ホンダ。

ヘルムート・マルコが掲げていた年間5勝の実現は難しくなりましたが、来季に向けてその兆しを見せることは必要。

そういう意味では今回フェルスタッペン自身もマシンに関して悲観的な発言は無く、クリスチャン・ホーナーに至っては接触が無ければ勝てたと語ってますので、多少は自チーム贔屓のバイアスがかかっていたとしても、希望を持って良い状況だと言えます。

同僚アレクサンダー・アルボンが5位。

ルーキーということを考えると期待をはるかに超えるパフォーマンスです。

なにしろ最初はトロロッソで走っていたんですから。

それが夏休み後にガスリーと交代でレッドブル昇格。

 トップ3のモンスターマシンにも順応して着実に成長している感じです。

来季は大化けして一気に表彰台争いの常連となる可能性を秘めていると思います。

残るは3戦。

何が起こるかわからないF1サーカス。

アッと驚くレッドブル3連勝が見られるかもしれませんよ・・・。無理かな

 

 

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巨人日本シリーズ4連敗の現実 個人的には今シーズンはリーグ制覇で満足です

いささか旧聞ではありますが、日本シリーズについて・・・というより今年のジャイアンツについて。

ホークス強かったですね。

0勝4敗という現実を突きつけられました。

選手層の厚さはもちろんですが、野球の質が違います。

これはセリーグパリーグに勝てない現実があって、どげんかせなあかん状態にまでセリーグは追い詰められているということ。

そういう危機感を持たないとだめということだと思います。

何と言いますか、全てにおいて力が違う。

投手の球の強さ、打者のスイングの強さ。

投げるも打つも、真っ向からぐいぐい力で押してくる印象。

これらが醸し出す気合にジャイアンツを含むセリーグは圧倒されています。

今回ホークスの優勝でパリーグ日本シリーズ7連覇。

19年前ON対決と言われた2000年。

この時ジャイアンツが日本一に輝きましたが、それ以降パリーグの14勝6敗。

特にここ10年はパリーグが9勝1敗!

これは異常な事態と言わざるを得ません。

そんな状態の中、ジャイアンツは2000年の優勝以降4回日本一に輝いており、セリーグではひときわ光っています。

そのジャイアンツが全く歯が立たなかった。

原監督がセリーグにも指名打者制の検討を・・・と語っていましたが、確かにそれが野球の質の違いにつながっていると推測することは全く乱暴ではありません。

私は幾度か書いていますが、今年はリーグ優勝してくれたことで満足しています。

CSでさえ負けても仕方がないと思っていたんですから。

ジャイアンツファンとしてあるまじき考えかもしれませんが。

日本シリーズセリーグ優勝チームとして出られたことでメンツは保てました。

今年の投手陣でほんとよくリーグ優勝できたと思います。

(逆に言えば他球団がだらしないとも・・・ゴホン)

チーム勝ち頭が山口の15勝で、次が菅野の11勝。

二桁勝利はこの2人だけ。

菅野自身もシーズンを通じて好調には程遠い出来でした。

他には ルーキー高橋、メルセデス、6月から桜井。

谷間の今村、5月で終わったヤングマン

規定投球回数に達したのが山口だけ、100イニング以上が4人だけ。

ブルペン陣も勝利の方程式なるものはついに組み立てられず。

月替わりで調子のよい投手が何とか抑える。

田口、大竹、戸根、デラロサ、澤村、高木、鍵谷・・・。

やりくりで乗り切ってきた今シーズン。

何と言っても中川の登場は正に救世主でした。

中川が居なかったら、それはもう恐ろしいほどです。

シーズン最後にガス欠寸前になりましたが個人的にはMVP級だと思ってます。

各投手が場面場面で最善を尽くそうとする姿。

優勝と言うご褒美がついてきて本当に良かったと思います。

打つ方では、やはり坂本になりますね。

ジャイアンツの右打者としては小久保、ラミちゃんについで3人目、生え抜きとしては史上初となる40本塁打の大台。

主将としてチームを引っ張り、得点圏打率チームトップ。

長打力がありながら安打数も榎本の最年少記録に肉薄する速さ。

サードコンバートにより守備の負担を少なくすることで3000本安打も可能です。

さらにもう一人を亀井義行をあげない訳には参りません。

数字の上では2009年が上回りますが印象に残るという点では今年だと思います。

ポストシーズンでも気を吐き、37歳の年齢を感じさせない活躍は見事でした。

来年はとにかく投手陣の整備。

ドラフトで奥川、宮川とくじで負けてしまいました。

しかし青森山田の堀田はVTRを見ましたが非常に有望だと思います。

とは言うもののすぐに1軍は難しい。

そうなるとFAで先発の獲得は当然補強ポイントとなります。

現在名前があがっている権利獲得選手ではイーグルス美馬、マーリンズ益田。

美馬はジャイアンツが日本シリーズで打てなかった印象があります。

規定投球回数にも到達。

毎年FA獲得に何かと批判を受けますが、これは弱点補強で是非とも成立して欲しい。

あとは若手投手陣の成長。

今季終盤に登板した戸郷は真田、宮國のようになってほしくないですね。

あとは高田あたりに期待したいところです。

山口、菅野、メルセデス、高橋、戸郷、美馬。

これに田口、今村、澤村も先発候補かと。

ブルペンデラロサに中川、高木。

故障が治れば畠、上記に掲げた先発候補からも3人ほどはブルペン

マシソンが引退を表明しスコット鉄太朗も全員が引退。

とにかく投手陣の立て直しがリーグ連覇から日本一奪取への鍵だと思います。

果たして!

日本シリーズの成績

スコア

10月19日  対ホークス  2対7 ●

10月20日  対ホークス  3対6 ●

10月21日  移動日

10月22日  対ホークス  2対6 ●

10月23日  対ホークス  3対4 ●

打者の成績

亀井    14打数4安打  .286 打点2

坂本    13打数1安打  .077

丸     13打数1安打  .077 打点1

岡本    16打数3安打  .188 打点3

阿部    13打数3安打  .231 打点2

ゲレーロ  12打数4安打  .333

田中    10打数3安打  .300

大城    11打数2安打  .182 打点1

重信     5打数1安打  .200

若林     5打数0安打

山本     3打数0安打

石川     2打数0安打

小林     2打数0安打

陽      2打数0安打

日本シリーズチーム打率  125打数22安打 .176

投手成績

10月19日   山口    6回    自責点

10月20日   メルセデス 6回    自責点

10月21日   移動日

10月22日   高橋    2回2/3 自責点

10月23日   菅野    6回1/3 自責点

日本シリーズ先発防御率    21回  自責点8  防御率3.43

日本シリーズブルペン防御率 13回  自責点9  防御率6.23

日本シリーズ投手陣防御率   34回  自責点17 防御率4.5

 

 

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紀平梨花とアレクサンドル・トゥルソワ フィギュアスケートGPシリーズ・スケートカナダ

GPシリーズ第2銭スケートカナダ

紀平梨花とアレクサンドル・トゥルソワが登場しました。

結果はご存知の通り、トゥルソワが自らのトータル世界最高得点を更新して優勝。

紀平梨花もシーズン序盤にもかかわらず、SPでは自己ベストに僅か2.62及ばない高得点で首位に立ちましたが、トゥルソワのフリーが異次元すぎました。

紀平が試合後「ノーミスでも超えられるかわからない点数が聞こえてしまって、今までにない経験だった・・・」と語っていますが、偽らざる心境でしょう。

このコメントを聞いた時、私はソチオリンピック前のパトリック・チャンが羽生に対して「悪魔が肩にのしかかっているようだ」と語ったのを思い出してしまいました。

当時チャンはGPファイナルで羽生の演技を目の当たりにして上記のような心境に陥ってしまいました。

チャンはGPファイナルをノーミスで演じたにもかかわらず、4回転サルコーを失敗した羽生に技術点で及ばなかったのです。

これは何を意味するかというと、お互いノーミスならチャンは羽生に絶対届かない。

そういう状況にチャンは精神的にパニくったのでした。

昨年の紀平もこの状態でした。

全ての選手がノーミスだった場合必然的に紀平が世界一。

だった訳ですが、世界選手権SPで紀平は致命的な失敗をしてしまいました。

ザギトワの執念に世界チャンピオンの称号を得るチャンスを逃してしまいました。

今年は羽生、紀平の位置にトゥルソワが君臨した訳です。

4回転が跳べないSPは完成度で僅かに紀平優位ですが、フリーでの技術点20点差はとてつもない点差です。

現状のままではこれに追いつくことは出来ません。

それでもそれがわかった状態から、紀平はフリーでよくあれだけの演技が出来ました。

紀平はほんと精神的に強くなりましたね。

去年の経験は何物にも代えがたい貴重な物だったに違いありません。

幸いなことにチャンと違うのは、チャンがオリンピック直前での出来事だったのに比べ、紀平の場合、オリンピックまで今季いれてまだ3シーズンあります。

左足首の回復が芳しくなければ4回転の導入は来季でも良いのです。

もちろん不安が無ければシーズン途中で組み込むべきですが、無理に挑戦して怪我をすることが一番怖い。

前回の記事でも書きましたが、来年、さらにオリンピックシーズンまでには何が起こるかわかりません。

今年の状況がオリンピックシーズン迄続くとは思えません。

紀平は今季すこしふっくらしているように見えます。

足首故障などもあって絞り切れていないのではないでしょうか。

まだまだ先は長い。

これからです。

 

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フィギュアスケートGPシリーズ開幕で本格的シーズン始まる 今シーズン紀平梨花はロシア最強軍団に勝てるのか

いよいよ今年も本格的なフィギュアスケートシーズンが始まります。

今週末からグランプリシリーズ第1戦スケートアメリカ

日本からは女子で樋口新葉、坂本花織、山下真湖の3名、男子が島田高志郎、友野一希の2名が出場します。

注目の紀平梨花は第2戦スケートカナダから登場。(男子羽生も登場)

昨年彗星の様にシニアデビューを果たし海外6連勝の離れ業をやってのけた紀平。

今年更なる上昇を期待する向きは多いことでしょう。

紀平にとって今シーズンは北京をはっきりと視界に捉えることが出来るかどうか、とても大切な年となります。

ただし今年に限って言えば、ロシアの牙城を崩すのは容易ではありません。

ここまでチャレンジャーシリーズ6戦とジャパンオープンの結果を見ると、オータムクラシックでは紀平が貫禄の滑りを披露してメドベージェワを抑え優勝。

幸先良いスタートを切りましたが、以外はロシア不在のUSインターナショナルとネーベルホルンを除き、4戦でトルソワ2勝、シェルバコワ、コストルナヤのシニアデビュー組黄金のトロイカが優勝、内3戦は2位もトゥクタミシェワとザギトワ

ロシア勢が大きく先行している印象です。

もちろんチャレンジャーシリーズは順位にこだわって見る物ではありません。

今季初の公式戦で、まずはプログラムのチェックを行うことが主目的。

ジャッジの点数の出具合を探るなど全てにおいて試運転的傾向が強いです。

しかしロシアティーンズ3人娘のハイレベルなプログラムは少なくとも今年においては驚異以外の何物でもありません。

特にトルソワはシニアデビューとなったオンドレイ・ネペラ杯フリーで4回転3度成功、SPと合わせた合計得点世界最高記録をいきなり出してしまいました。

先日のジャパンオープンでも4回転4本着氷。

とんでもない選手が現れたものです。

トルソワだけではなくシェルバコワも初戦ロンバルディアでフリー冒頭4回転ルッツを成功させましたし、コストルナヤもフィンランディア杯で4回転を跳んでいないにもかかわらずトータル234.84という高得点。

紀平のトータルパーソナルレコードが233.12ですから、とにかくハイレベル。

この3人にザギトワ、メドベージェワ、トゥクタミシェワ達がいるわけですから、ロシアの壁は相当に高いと言わざるを得ません。

 

さらにもう一点。

ルール改正で演技構成点はエレメンツ成功が基本となったこと。

今まで私は盛んに演技構成点は選手の格付けと書いて来ました。

演技が始まる前に仕分けされている。

失敗しても格付けの高い選手の演技構成点はインフレな点が出てしまう。

しかし今年はジャンプ等、演技要素を失敗すると上限が抑えられるとの事。

とは言うものの、ロシアティーンズ(特にトルソワ)は、失敗しないのでね・・・。

なので演技構成点で技術点のマイナス分のリカバリーが難しくなりました。

まあ、これが普通の姿だと思いますけども。

そんなことで今年ロシア軍団の牙城を崩すのは容易ではないと思う訳です。

あくまで今年については・・・。

幸い、オリンピックまで、今年を入れてまだ3シーズンあります。

ザギトワにはモチベーション、3人娘には身体的成長の壁、トゥクタミシェワについては頑張っていますがさすがに良くて現状維持。

それぞれ心配な要素が立ちはだかります。

メドベージェワだけはクリケットクラブで違う面が見られそうですけども。

紀平をはじめ坂本、宮原、山下、樋口、白岩、本田、(三原しっかり治して)など日本選手たちは同じ層が厚くても選手生命の長さではロシアより優位に立っています。

上手く北京五輪にピークを合わせ、焦らず長期的な計画の元で練習に励む。

これが大切だと思います。

紀平は今年4回転にチャレンジする予定ですが、これに成功すれば今季最終目標、世界選手権で表彰台に上ることは充分可能です。

現在の紀平のパーソナルベストはSP83.97、フリー154.72。

これを同時に叩き出せば238.69。

偶然にもトルソワがデビュー戦で出した世界最高238.69と全く同じ。

トルソワは4回転3本成功した上での得点。

ちなみにこの時はSP74.91、フリー163.78で合計238.69。

紀平が4回転1本跳んで、3AをSPとフリーで3本成功させられれば。

元々他のジャンプも安定して跳べる紀平ですのでSPとフリーを揃えた上で4回転を1本成功できれば十分に戦えることがわかります。

ジャパンオープンでトルソワの4回転4本着氷を目の前で見た紀平。

内で闘志が、メラメラと燃え盛っていることと思います。

3A3本と4回転を1本全て成功させることはなかなか大変です。

しかし北京で勝つにはそれが必要です。

果たして。

ああ~、今年も始まってしまいましたね。

ではまた。

 

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