思えば2年前の世界選手権。
東日本大震災の為1か月遅れ、東京から開催地がモスクワに変更された大会だ。
この時安藤は大人の女性の魅力を見せつけて見事に優勝した。
このシーズンの安藤はそれまでの滑ってみなければわからない安藤ではなく他の誰よりも安定していた。
4回転に異常なこだわりを見せていた安藤ではなく、
モロゾフと作り上げた円熟のプログラムは世界選手権2度目の優勝という形で結実した。
当時私は安藤が、ソチまでモチベーションを保てるか大いに不安を感じていた。
高校生の時からミキティスマイルで人気者になり、世間から大注目を浴び、
ある時は異常なまでのバッシングを浴び、それを乗り越えて成熟した演技を見せてくれた安藤。
その後最愛のコーチモロゾフとの別れ。
燃え尽きシンドローム。
彼女にとって、ソチを目指す為にモチベーションを保つなんて意味のない事だったんだろう。
もう充分に頑張った。
今の訳のわからない採点の世界に戻るよりも、
楽しくスケートの出来る環境でミキティスマイルを見せてくれればいいんだよ。
ほんとにお疲れさまでした。