真正ジムは長谷川穂積選手のスーパーバンタム級転向と世界前哨戦と位置づける試合の発表を行った。
これで明確に目標が定まった。
飛び級でフェザー級王者にも就いた長谷川だがジョニゴンに負けた試合でもわかるように体の大きさはいかんともしがたく、スーパーバンタムが一番合っていると考えられる。
長谷川と言えばつい3~4年前までは誰もが認める実力者、正にA級王者だった。
バンタムで10度の防衛。
そのどれもが文句のつけようのない勝ちっぷり。
モンティエル戦の実現は長谷川だからこそであり、
日本人選手におけるスーパーファイトの先駆けだったとも言える。
その試合は結果として長谷川の敗戦となったが、手に汗握る展開は名勝負と言っても過言ではない。
その後フェザーに転向、ファンカルロスブルゴスに勝利し2階級制覇を成し遂げる。
ブルゴスは当時初めての敗戦。
今現在もそのキャリアで敗戦はその一回のみである。
そんな長谷川も最近はまるで昔の名前で出ています扱いだ。
好漢長谷川だからこそ、声に出しては言わないが内心忸怩たる思いであろう。
まだ32歳。
本来持っているテクニックとスピードを武器に戦えば減量にそれほど苦しまなくてよいのと、体の大きさでもハンデの少ないスーパーバンタムなら再び輝きを放つ可能性は高い。
長谷川のヴィクトリーロードはウィラポン戦から始まった。
今回何の因縁かウィラポンという名の選手との対戦だ。
これは再び始まる長谷川選手の進撃への暗示だろう。
再びリングの主役として戻ってきてくれるのを楽しみに待っている