甲子園には直接関係しないが今年の春季高校野球大会はある選手に熱い視線が注がれている。
昨夏の全国鮮烈デビュー。
ある意味大阪桐蔭の春夏連覇以上に注目が集まったと言っても過言ではなかった。
その松井が3年になっていよいよ最後の夏が迫ってきた。
昨秋の大会では県予選で平塚学園に敗れセンバツは出場すら出来なかったので、何が何でもの気持ちは強いだろう。
それにしても相変わらずのドクターKぶりは凄まじい。
アウトの内、7割以上は三振って感じだ。
スライダーは高校生レベルではまず打てないと言われている。
かといってスライダーだけかと言うと、横浜高校戦では速球主体で13三振を奪ったようだ。
センバツを制した浦和学院と対決すれば春季大会とはいえ、間違いなく全国ニューストップ級の扱いだろう。
これだけ盛り上がる高校野球っていつ以来だろう。
もちろんハンカチ王子対駒大苫小牧マー君対決や、松坂の春夏連覇なども盛り上がってはいた。
しかし昔の甲子園はそれとは違った熱気があった。
太田幸司の登場と松山商との決勝延長18回の死闘をきっかけとして始まった高校野球の黄金期。
1970年代に入りまず島本講平人気。
そして江川卓の登場。
江川を攻略しようとする各チームの執念。
現ジャイアンツ監督原辰徳を擁するスター軍団東海大相模の登場。
私の記憶が確かならこの年からダイジェストの熱闘甲子園が始まったと思う。
正にブーム絶頂期だ。
逆転のPL。
やまびこ打線池田高校の人気。
その池田高校の夏・春連覇から桑田清原のPL黄金期への主役交代。
この20年近い期間甲子園の熱気は凄まじかった。
しかし最近はテレビ中継も減り大会の取り上げられ方も当時に比べかなり縮小されてしまった。
昔の盛り上がりを知る者にとっては寂しい限りだ。
そんな時に登場したのが松井君だ。
強豪ひしめく神奈川県。
神奈川を勝ちぬくのは全国大会を勝つより難しいと言われて久しい。
しかし間違いなく今年の夏の選手権に彼は出てくるだろう。
70~80年代の熱気が甲子園に戻ってくる。
想像を絶する大フィーバーの始まりだ。