毎年、この時期はモナコGP、インディ500、日本ダービーが集中する。
F1の中でもモナコGPは特別だ。
風光明媚なモンテカルロ市街地コース。
ミラボー、ヘアピン、トンネル、ヨットハーバーなどお馴染みの風景の中をF1マシンが突っ走る光景は、正に絵になる。
今年はいったいどんなレースになるのだろう。
何しろオーバーテイクが難しいコースで、
このレースに勝つにはまずポールポジション獲得がどのレースよりも重要だ。
ところが、今年はピレリタイヤとマシンの相性がチームによって極端で、
それがこのレースにも予測不能の状態を生みだしてしまうように思う。
メルセデスAMG。
速さなら絶対的なパフォーマンスを見せ、ここ3戦連続でポールポジション獲得。
しかし、決勝では中国GPでハミルトンが3位に入っただけだ。
バーレーン、スペインでは表彰台に上る事さえ出来なかった。
4戦連続ポールポジションの可能性が高い。
ピレリは次のカナダGPからタイヤの変更を発表している。
あまりにもタイヤの摩耗によるピットストップが多かったスペインGP。
シーズン途中という掟破りの状況ではあるがやむ終えない変更と思われる。
しかしこのモナコでは基本前回までのタイヤを踏襲する訳だ。
通常の広いサーキットではない市街地コースのモンテカルロ。
タイヤの摩耗によりパフォーマンスを発揮できなくなったマシンをパスしていくのに手間取る光景が見えてくる。
これがレースにどの程度影響を及ぼすのか想像出来ない。
遅い車と早い車がごちゃついてドライバーのストレスがかなり高くなるレースとなりそうだ。
ヘアピンを10台くらいのマシンが数珠つなぎで通過していく光景が目に浮かぶ。
ロズベルグもPPを取れば今度こその思いで、そうやすやすとトップを譲らないだろう。
あのセナ、マンセルの死闘。
三宅アナの「マンセルがまた接近する。しかしセナ抜かせない、絶対に抜かせない!ここはモンテカルロ。」という絶叫が今も脳裏から離れない。
とにかくモナコは特別なのだ。
どんなレースになるんだろう。
その結果はまもなく出る。