ジャイアンツが小川に手痛い1敗をくらってしまった。
澤村が好投していたが、小川の新人離れした投球というか配球にまんまとやられてしまった。
度胸あるねえ~。
菅野も新人とは思えない落ち着きと度胸が持ち味だがいい勝負だ。
将来性は別として、今年一生に一度しかもらえない新人王に関してはジャイアンツファンという立場を離れて公平に見ればここまでほぼ互角と言って差し支えない。
これだけ大卒投手同士でのハイレベルの争いは近鉄阿波野、日ハム西崎以来ではないだろうか。
以前藤浪を加えた3人の数字の比較を書かせていただいたが、今回は菅野、小川の現時点での数字を比較してみようと思う。
尚、データはヌルデータを参照させていただきました。
○基本データ
登板数 勝利 敗戦 防御率 投球回数 完投 WHIP
・菅野 13 7 2 2.61 93 1 1.08
・小川 13 8 2 2.82 83 1 1.18
この数字だけではほぼ互角だが、菅野は5月に2勝しているが実は勝ち負けに関係なかった西武戦、オリックス戦の方が内容が良かった。
小川については西武戦で一度惜しい投球があるが、総じてダメなときはダメで4回程で降板している。
○その他データ1
・菅野 91 21 5.06 8.81 1.74
・小川 56 28 2.07 6.07 2.93
三振と四死球に関するデータだがこのデータに菅野の非凡さが表れている。
したがって当然K/BBもリーグトップの5.06というハイレベルな数字だ。
K/BBはコントロールが良くて多くの三振が奪える数値で、これが高いと無条件に良い投手と言える。
○その他データ2
・菅野 381 82 5 .232 .306 0.48
・小川 349 71 3 .228 .309 0.33
菅野の投球回数が多いので一概には言えないが、調子のよい日の小川はなかなか打者から見ると打ちづらい投手なのだろう。
昨日のジャイアンツのように・・・。
○月別成績
・菅野 勝利 敗戦 防御率
・3、4月 3 1 2.57
・ 5月 2 0 2.43
・ 6月 2 1 2.86
・小川
・3,4月 3 0 2.08
・ 5月 2 1 4.29
・ 6月 3 1 2.50
菅野はデビュー以来全く波がなく常に安定した成績を残している。
小川は5月にやや調子落ちしているが、6月になって立て直してきたあたりは新人離れしている。
変則投手なのでパリーグの打者には情報不足という部分も少なからずあったとは思うが・・・我がジャイアンツが早くも2敗しているのはいただけない。
最後に対戦相手別(セリーグのみ)だが・・・。
・菅野 登板数 勝利 敗戦 防御率
・対阪神 0 0 0 ---
・対中日 1 1 0 4.50
・対広島 4 2 0 1.75
・対横浜 1 1 0 6.00
・対ヤクルト 2 1 1 4.50
・小川 登板数 勝利 敗戦 防御率
・対巨人 2 2 0 1.93
・対阪神 2 0 1 10.13
・対中日 2 1 0 2.92
・対広島 2 2 0 0.00
・対横浜 0 0 0 ---
ここに小川が今後勝ち星を増やしていける可能性を感じる。
阪神には派手に打たれてるが、他球団にはほとんど打たれていないという数字だ。
菅野は交流戦で5球団相手に1試合ずつ先発し勝ち星こそ2勝だが投球内容はすこぶる良かった。
それに比べ同リーグ相手だと少し打たれている印象を受ける。
今後これをどのように修正していくのか、ファンとして菅野には新人という枠を超える成長力に期待したい。
ここまで記録を見てきたがやや菅野がリードしているというのが正直な感想だが、まだこれから先は長い。
優勝を争うチームのエース級として安定した投球を見せる菅野か、
エースが離脱し最下位を争う状態の中エースとして奮闘する小川か、
投票する記者の考え方も含めて予断を許さない戦いと言えるだろう。
勝ち星が同数か1勝位の差なら菅野だが、2勝以上小川が多く勝ち星をあげれば小川という可能性も充分にある。