最近スポーツ関連でこれほど驚いたニュースはない。
安藤選手が4月にお子さんを出産していた。
もう、びっくり仰天である。
さらに驚くのはいわゆる現段階では未婚の母(ですよね・・・)状態という事だ。
相手は大体推測がついているようだが、同じフィギュアを競技する者ならば昨年の大事な時期にもうちょっと考えろよと言いたくもなる。
今の段階では責任を取っていない訳だし。
ウィキを見るとシャイな性格とあるが・・・。
話しを戻すと、安藤選手は2年間スケートを封印していた訳だが、最初の1年は世界選手権優勝で一つの区切りがつきソチに向かって1シーズン休むという選択は決して間違いでなく、勇気ある決断だと思った。
しかし作シーズンも休むと聞いた時に私は、あっ、もうスケートを辞めるつもりなんだな・・・と確信したのだが。
今から考えると、そりゃあ競技に出るのは不可能だった訳だ。
女性として、授かった子供を産むと考えるのは至極当然で何の疑問を挟む余地はない。
話を聞いていると心の葛藤はあったようだが、最終結論は当然落ち着くべき所に落ち着いたと言える。
そしてオリンピックシーズンの今年、5月安藤ミキティは突然復活宣言をした。
第一線を退くものと考えていた私は驚いた。
彼女はこうも言った。
「スケートに対する気持ちは前より大きくなっている」
正直、ここまでの言葉が彼女の口から出るとは思っても見なかったので、これは並々ならぬ決意だなと感心したものだ。
これらの流れは今考えると全て理解出来る。
本当は作シーズンから復帰するつもりだったのだ。
しかし妊娠がわかり悩んだ末に産む決意をしてシーズンを休んだ。
無事にお子さんを出産し、元々辞める気ではなかったスケートに対する情熱が休んだ事、子供が生まれた事によりさらに高まった。
こういう感じだろうか。
自身の気持ちに逆らわず自然に生きていく。
一つの生き方だ。
この生き方を貫き通す為に、様々な所に波紋が及ぶ事はあるだろう。
彼女の生き方といっても安藤選手は過去にやや不安定な精神面も見せてきた。
ソチへの道を歩むには様々な問題が待ち構えている。
一番の問題はお子さんと一緒に居られる時間が限られてしまう事だ。
体調的に不安定な幼児を誰がケア出来るのか。
父親はいない・・・。
もちろん、親族の方がおられるだろうから見てはくれるのだろうが、安藤選手も母親の立場に戻った時、辛い気持ちになるだろう。
あとはコーチの問題。
この時点でコーチが決まっていないのはオリンピックシーズンだけに大変だ。
振付などは当然まだこれから手をつけ始める段階だろう。
最後に全日本選手権への道だ。
ISU主催大会でもあるGPシリーズはもう出る事が出来ないので、ブロック大会、東日本大会に出て、水泳や陸上にある派遣記録のような、そこそこ高い得点で抜けてこないと全日本で2位、3位になってもGPシリーズを戦ってきた選手に比べると条件が悪いという事だ。(HO太さん間違ってたらまた教えてください)
このように多くの困難を乗り越えなければソチへの切符を手に入れる事は出来ない。
短くも長い道のりだ。
しかし一人の人間の生き方として彼女がどのようにこれらを乗り越えていくのか。
昔のような(モロゾフに師事する以前)滑ってみなければわからないような精神面の不安定さが残っていたとしたら・・・挫折するという結果も当然あるだろう。
それを含めて人間安藤美姫の成長を見てみたい。
どのような結果になろうとも彼女が選んだ道なのだから・・・。
悔いのないように。