影無茶のスポーツ24/7

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夏の甲子園、16強を眺めて感じた事

甲子園は33校が甲子園を去り、16強が揃った。

内訳は東北3、関東5、北信越2、東海1、近畿1、四国3、九州1

という結果になった。

その昔甲子園の優勝校は関東勢と近畿勢がほとんどで、時々九州、中国(といっても広島勢)四国が優勝するというパターンだった。

ところが最近は地域間格差がほとんどなくなり、バランス良く地域が分散する傾向になっている。

今年はそういう意味ではやや偏っている感じだが、東北が強くなっているのが非常に目立つ。

3回戦の組合せを見ると同地域の対戦は横浜対前橋育英のみで、よくここまでうまくバラけたものだ。

(個人的に昔から応援している)四国3校はそれぞれ個性的でとても魅力的なチームが揃っている。

明徳は強いが、どうも甲子園の常連強豪校に弱い印象がある。

3回戦は大阪桐蔭との対戦だが、歴史的には明徳不利だ。

ただ今年の大阪桐蔭は実はそれほど強くないので、ここで壁を破れば一気に駆け上がる可能性はある。

大阪桐蔭はここで勝利しても、苦しい戦いが続くだろう。

済美の安楽投手は初戦で苦しんだ分、今回はベストピッチを見せるだろう。

花巻東としては最高のパフォーマンスを見せてくる(おそらく)安楽を攻略できるかが鍵だが、なかなか壁は高そうだ。

鳴門を含め、ベスト8に四国勢3校が残る可能性は決して低くはない。

注目は何と言っても前橋育英だったが、ここで横浜とあたるとはね。

前橋の高橋投手を見て、ややタイプは違うが、その昔鹿児島実業の定岡投手を思いだした。

定岡も最初ほとんど注目を浴びていなかったが、高橋同様に2試合完封で、東海大相模と対戦した。

この鹿児島実業東海大相模の戦いは実は私の中の甲子園大会ベストの試合である。

横綱東海大相模に対する鹿児島実業の粘り。

ナイスピッチングの定岡と神がかり的な鹿実守備陣の守りでこの試合のNHKテレビ解説の松永怜一氏もただただ驚くばかりで言葉が出なかった程だった。

高橋投手が横浜打線相手にどのようなピッチングを見せるのか注目だ。

その他では常総学院福井商の対戦も見逃せず、さすがに3回戦ともなると注目カードが目白押しだ。

以前書かせて頂いたが優勝校を占うのに重要なファクターである1回戦から登場の高校と2回戦から登場の高校は8校ずつになっている。

その時に今年は1回戦登場組と2回戦登場組との間で決勝戦と予想したが、その観点から見ると・・・。

1回戦組からは作新学院福井商、鳴門、2回戦組からは横浜、明徳あたりが個人的には有力と思う。

その中でも最有力は横浜だ。

それは今年の優勝候補の種は桐光学園であり、全てはそこから始まるという考え方だ。

しかし今大会もそうだが、高校野球はほんとにわからない。

試合を重ねるごとに成長するチームは確かに存在するし、強豪校が看板通りに強さを見せる場合も多い。

3年生は最後の大会で、甲子園を去りたくない気持ち、仲間ともう一緒に野球をやれなくなるのがいやだという気持ち。

そんないろんな事が重なって信じられないドラマを生みだしてくれる。

そのドラマに引きずり込まれて楽しむのが一番正しい高校野球の見方なのかもしれない。