池江調教師の無念のインタビューを聞きたくはなかった。
今年こそ喜びを爆発させる池江氏の表情を見たかった。
残念という言葉だけでは表せない気持ち。
オルフェーブルは横綱相撲をとろうとした。
キズナは初めからトレブを相手と思ってレースを運んだ。
トレブ断然強い。
何たる3歳牝馬。
54.5Kgはもちろん勝った大きな要因だが、それにしても・・・何たる強さ。
世界的名牝の仲間入りだ。
しかしオルフェーブルの2年連続の2着というのも素晴らしい結果だ。
昨年の10月7日のあの惜敗から始まったオルフェと池江氏のリベンジ。
全てはこの日の為にあったが本当に残念だった。
しかし凱旋門賞制覇という夢をそれこそ手中にしかけたのは間違いなく、最後の最後にスルッと離れてしまったが大きな拍手を送りたい。
キズナの3歳での挑戦という英断にも賛辞を贈りたい。
今日のトレブの勝利でここ20年3歳馬の優勝は15頭にも上る。
それはひとえに斤量の有利さに尽きる。
4歳以上の牡馬59.5Kg、牝馬58Kgはロンシャンの重い馬場2400mでは酷量だ。
そんな中キズナは菊花賞、天皇賞を捨てて凱旋門にチャレンジした。
今日のオルフェーブルの敗戦を見て、日本馬が優勝する可能性があるのは3歳馬しかないのではと思えてきた。
キズナはその可能性に懸けていた。
おしくも4着という結果だったが、オーナー、佐々木調教師の英断にも拍手だ。
おそらくオルフェーブルはこれで引退だろう。
凱旋門賞で究極に仕上げた後、この状態を維持させるのは至難の業だ。
ジャパンカップに無理して出る必要はない。
既にオルフェーブルは種牡馬としての価値は確立されている。
関西と関東の両場で引退式という運びになるのだろうが、ファンはオルフェーブルの子で夢をみようではないか。
池江氏、オルフェーブル、本当にお疲れ様、そしてありがとう!