GPファイナルの真っ只中、キム・ヨナの今季初戦「ゴールデン・スピン」のSPの結果が入ってきた。
それによると、キム・ヨナがSPで73.37という高得点を出し他との事。
記事には、お手つきをしても・・・というまたも心をかき乱すようなフレーズがついているが、ここは客観的にプロトコルを見ておこうと思う。
また安藤選手も出場し62.81で2位につけているので同じくプロトコルで・・・。
キムヨナだが技術点38.37、演技構成点35.00の合計73.37点。
これを昨年の世界選手権のSPと比べて見る。
世界選手権では技術点36.79、演技構成点33.18の合計69.97点。
あらら、今回の方が点数が出ているって事だ。
採点競技は本当に難しい。
細かく見ると、曲はわからないが技の構成は世界選手権と同じだ。
以下に比較して掲げて見る。
ゴールデン 世界選手権
1. 3Lz+3T 11.50 11.50
2. 3F 6.70 5.10
3. FCsp4 4.10 3.23(レベル3)
4. 2A× 2.83 4.49
5. LSp3 3.20 3.11
6. STSp4 5.44 5.00
7. CCoSp4 4.60 4.36
合計 38.37 36.79
ダブルアクセルでお手つきをしている分はGOEで0.80の減点をくらっている。
いつものように冒頭の3回転3回転は絶対と言っていいほど失敗しないので高い得点だ。
特筆すべきはスピン、ステップで世界選手権より高い得点をもらっている事。
キムヨナと浅田の比較において、明らかに浅田が優っているのはスピン、ステップだが、キムヨナはそこを意識して練習を積んできたと想像される。
フライングキャメルスピンは世界選手権はレベル3だったのに、今回レベル4をもらっている。
練習の成果が出ているとすれば、やはりキムヨナはソチにおいて浅田の最大のライバルであろう。
まあ別の大会でのスコアの比較はあまり意味があるとは言えないが、思ったよりキムヨナは仕上がっていると言って良いだろう。
演技構成点については依然として名前だけである程度の点数が約束されているのは間違いなく、キムの格付けはソチでも金メダルを取る選手としてトップ級である事が分かった。
確変状態にあるような物だ。
ボクシングやフェンシング、卓球のように対戦して勝負が決まる訳ではないので、フィギュアは正に自分との戦いになる訳だが、ソチで浅田がキムを上回る為には、失敗は許されないだろう。
安藤については、コンビネーションスピン、レイバックスピンが共にレベル1しか取れていない。
まだ全体を通して滑るスタミナがついていないのか、ブランクの影響なのかわからないが、相当厳しい状況だ。
ただソチ代表という観点で見れば、浅田以外は現在全員横一線の状況なので、全日本までにどう整えるのか、これからのコンディショニングをどう整えてくるか。
最後まであきらめないで欲しい。