グランプリファイナル女子シングル。
浅田真央が見事優勝を飾り、ソチへの代表切符の最優先予約を完了した。
今シーズンの浅田はシーズン序盤から好調で、昨年まで見られたひ弱さは全く見られない。
近年SPで大きく出遅れる事が多かったが、今季はSPから独走で、フリーになってますます差を開くという圧倒的な強さを見せている。
ファイナルではトリプルアクセルを2本跳ぶ事に挑戦するなど、集大成のシーズンとして、いよいよ自身の目指すスケートにあと一歩の所までたどり着いている印象だ。
だが、もう議論されつくしていると思うが、トリプルアクセル、それは禁断の果実でもある事には変わりはないのだ。
何度か書かせていただいているが、私はトリプルアクセルに挑戦するのは当初反対だった。
理由は単純。
成功率が低すぎるからだ。
オリンピックで金メダルを逃した時、その原因がトリプルアクセルの失敗だった場合、浅田は本当にそれを受け入れる事が出来るのか。
結局、金を取れなかった悔しさに後悔するのではないか。
そう考えて3回転+3回転で確実に点を取る方が良いと思っていた訳だ。
ところが、彼女はトリプルアクセルに果敢に挑戦し続け、取り入れなくて好成績を上げても、納得した表情を見せる事はなかった。
結局彼女の辞書からトリプルアクセルを消去する事は、自身のアイデンティティを失う物なのだと昨年あたりからわかるようになってきた。
それでもなあ~。
今季ジャパンオープンからの浅田のトリプルアクセルだけの点数を以下に記すと・・・。
ジャパンオープン 7.21
スケートアメリカSP 7.07
スケートアメリカフリー 3.00
NHK杯SP 6.64
NHK杯フリー 4.57
ファイナルSP 5.57
ファイナルフリー単独 5.50
ファイナルフリー連続 2.09
トリプルアアクセルの基礎点は8.50だ。
1回として基礎点を上回った事がない。
これだけ好調な今季でもトリプルと認定されたのはジャパンオープン、
スケートアメリカSP、NHKSP,ファイナルフリー1本目の4回。
2分の1の確立だ。
しかしGOEで減点をもらっているので元々の8.50に届かないのだ。
果敢に挑戦する姿勢は素晴らしいと思う。
もう、私もトリプルアクセル挑戦については何も言うまい(せんど言ってきてしまったが)。
ただ、2回挑戦はもういいだろう・・・。
先日、冒頭のトリプルを失敗した時のリカバリーとして連続ジャンプを組み入れるなどの話をニュースで聞いた。
真央さん。
それで決めようよ。
それがソチで皆が喜びを共有できる最善の方法だと思うんだけどなあ~。