影無茶のスポーツ24/7

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全日本フィギュア男子SP:代表候補達の熱き戦い

いよいよ始まってしまった全日本フィギュア。

泣いても笑ってもソチへの切符、最初で最後の一発勝負。

名前の挙がっている代表候補選手の今日の演技を一言で表すと、

貫禄が出てきた羽生。

大願成就へ限りなく近づく町田。

観衆も自分も驚く高得点小塚。

フリーを滑り終えられるのか高橋。

土俵際織田。

絶望的無良。

現実は厳しい。

結果があからさまに出てしまう。

華やかで華麗なフィギュアスケートだが、そこはスポーツ競技。

残酷なまでに勝者と敗者の明暗が分かれてしまう。

それにしても羽生はGPファイナル優勝で一回りも二回りも成長したんだなあと実感させられた。

とにかく貫禄がついてきてるのは驚いた。

点数自体はまあ、全日本なのであれだが、自信あふれる演技だ。

ファイナル優勝で多少気が緩んでしまうと思ったが、その心配は杞憂に終わったようだ。

満足しない姿勢は相変わらずで、まだ上積みがみられそうで、ソチの金はもう手の届く所にある。

町田は候補と言われる6人で一番最初に出てきたが、心のこもった演技で観衆を魅了した。

ファイナルの失敗を繰り返さないという強い信念の元、見事なSPだった。

こういった、いつも以上に結果を求められる大会で自分の力を出せるというのが素晴らしい。

明日はこだわり続けた火の鳥

限りなく代表に近づいたと言って良い。

高橋は実況で、トリプルアクセル後の転倒を見て最後まで滑り切れないのではと、ハラハラしながら見ていた。

スピンでも危うかったし、明らかに故障の影響が出ている。

明日のフリーは当たり前だがSPより負担がかかる。

とにかく明日一杯足が持ってくれる事を祈りたい。

ソチの話はそれからだ。

小塚は確かにジャンプ以外は動きも良くステップ、スピンなどは音楽の刻むリズムに合って良かったが、肝心のジャンプに精彩を欠いた。

高橋よりは上に行くだろうと思っていたが、90点まで行くとは正直驚いた。

やや神風が吹いた感じだが、このチャンスを活かして明日はさらに上位を目指す演技が出来るかどうか。

怪我に悩んだプリンスは第3の男になれるのか。

明日は勝負のフリーになった。

織田はあきらかに緊張が悪い方向に出てしまった。

本来なら軽やかに跳べるはずのジャンプが跳べない・・・。

彼ならばもし代表争いに敗れてしまっても「悔いはありません」と語りそうだが、本当に悔いなきようにしたいなら、明日のフリーで開き直りの演技を見せて一発逆転を狙って欲しい。

当然そうするだろうが、町田の強い意志に比べ、力を出し切るということにおいて物足りなさを感じる。

男一発最終勝負。

集大成を見せて欲しい。

無良は4回転での失敗で全てが決まってしまったという感じだ。

だが世界選手権がある。

ソチの夢は遠くに行ってしまったが、

同じ舞台、このさいたまスーパーアリーナで行われる世界選手権を目指してフリーではベストの演技を見せて欲しい。

それが未来につながるのだから。

やはり全日本は緊張感あふれる大会となった。

ソチ代表がかかっているのももちろん原因だが、国際試合と違う独特な雰囲気は、競技こそ違うが全日本柔道に共通する物を感じる。

もうこれは死闘と言ってよい。

フリーではどんなドラマが見られるのか。

心から応援するぞ高橋!