影無茶のスポーツ24/7

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全日本フィギュア:男子代表争い第3の男は・・・

死闘ともいうべき全日本フィギュア男子が終わった。

1位はGPファイナル優勝の羽生。

2位に成長著しい火の鳥町田。

3位に帰ってきたプリンス小塚となった。

注目の高橋は怪我の影響で5位。

織田はファイナル3位の勢いを活かす事が出来ずSPの失敗がたたって4位。

これで男子、Road to ソチへの戦いは全て終了し、代表がいよいよ決定される訳だ。

全日本優勝の羽生はその時点で決定。

町田もハイレベルの滑りを見せてファイナル4位のマイナスを挽回する2位となり、世界ランキング6位、シーズンベスト3位も持っている事も有り間違いなく代表入りだ。

残る最終切符。

結論から言うと高橋がソチ行きチケットを手にするだろう。

しつこいようだが、ここでソチ代表選考基準を記すると

第1→全日本選手権優勝者

第2→全日本2位、3位とGPファイナル最上位メダリストの比較

第3→上記から漏れた選手と全日本終了時世界ランキング、ISU公認のシーズンベスト得点者トップ3から選ぶ

第1で羽生が文句なく決定。

第2は町田と小塚、本来羽生との比較になるが羽生は1位抜けしているので、町田と小塚の比較となり、町田に決定。

第3で今度は小塚と世界ランキングトップ3で代表に選ばれていない高橋と、シーズンベストトップ3で代表に選ばれていない選手だが、ここも高橋になって、小塚と高橋の比較になる訳だ。

ここで二人の選考基準を並べて見る。

      全日本   世界ランキング   シーズンベスト

小塚    3位       17位         5位?

高橋    5位        3位         2位

ソチの代表選考は全日本に重きを置いた事は間違いないが、それはあくまで優勝者に対してであり、2位、3位については、他の要素も含めて総合的な判断を下すという内容である。

それはまさしく一発勝負によって代表を決める事で、怪我などの理由でそれまでの実績が考慮されなくなる選手に対しての救済を念頭においているからだ。

高橋にとっては不本意であろうが、今回はそれに該当する。

小塚には気の毒だが第3の男は高橋だろう。

ただ高橋は怪我の具合が心配だ。

昨日のSPも最後まで滑れるのかハラハラどきどきして見ていた。

今日も根性で最後まで滑り切ったが、状態は相当悪いと考えられる。

これが完治出来るのか。

連盟としてもそこは気になる所だろうが、それは小塚を世界選手権の代表内定にして、ソチへも補欠でエントリー(出来るなら)しておく事で万全を期すると良い。

いずれにしてもこれほど凄い全日本男子は初めてだ。

はっきり言ってオリンピックよりキツイのではないか。

羽生の成長、町田の執念には賛辞を送るし、織田のフリーにも感動した。

そして高橋の怪我を押しての演技は、もう何と言って良いのか・・・言葉がない。

あれほどもがき苦しむ高橋を見るのは辛かった。

しかしよくぞ最後まで滑り切った。

途中に見せたステップは、高橋でなければ出来ない、まさに世界一のエンターテイナーぶりを見せてくれた。

高橋自身はこれが最後と思って観衆に丁寧に挨拶をしていたが、大げさでなく選手生命を懸けたような演技と共に、忘れられないフリー演技となった。

明日はいよいよ女子フリー。

男子と違って、表彰台に上る事がより重要になる。

死闘は続く。