影無茶のスポーツ24/7

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不思議な横綱候補鶴竜

第71代横綱がまもなく誕生しようとしている。

大関鶴竜28歳。

大関在位12場所目、先場所までの幕内成績365勝276敗勝率.569。

大関としては105勝60敗(先場所まで)勝率.636.

大関在位は長くはないが短くもない。

勝率は決して悪くはないが、良くもない。

と、言うか、横綱を目指す大関としては物足りない。

私が横綱昇進についての基準みたいな物を知ったのは北の富士玉の海以降であるが、今回の鶴竜はちょっと今までの誰にもあてはまらない。

なんだか狐につままれているようなのだ。

まず横綱に昇進した大関で、在位の勝率6割台というのは玉の海以降5人しかいない。

しかしその5人は大関在位が全て20場所以上だ。

比較的鶴竜大関在位場所に近い横綱を挙げると、大乃国が在位13場所で勝率.718、貴乃花が11場所.830である。

大関在位の長い力士は何度か横綱挑戦可能な成績をあげては跳ね返され、何度目かの挑戦で昇進する場合がほとんどだ。

当然クンロク、ハチナナの場所も多く存在する。

それに比べ、大関を一ケタ在位で駆け上がる力士は大関になった途端にもう二桁当たり前の強さなのだ。

鶴竜の場合はどうみても一気に駆け上がるタイプではないのだ。

今回のチャンスは活かす事が出来ず、何度かチャンスがめぐってきて、それでも横綱になれるかどうかわからない力士・・・というのが過去の数字からは言えるのだ。

それがほんとに今場所、ワンチャンスで横綱昇進をほぼ手中にしている。

これが、私がどうしても目の前の現象に対して、違和感を覚えている原因なんだろう。

しかし現実に鶴竜は優勝目前だ。

実力ももちろんだが持って生まれた運もあるのだろう。

勝負事に運を味方につけるというのはとても大切だ。

突然変異(と言ったら失礼だが)で覚醒した鶴竜

今日の千秋楽をまず注目したい。

ちなみに稀勢の里大関での先場所までの成績は、在位13場所136勝59敗、勝率.697である。

(数字は大相撲リファレンスを参照しました)