亀井選手が1軍復帰し、即ヒーローとなる活躍を見せてくれました。
熾烈を極める外野のレギュラー争い。
と言っても、セペダ、長野が一歩も二歩もリードしている現状、守備でも魅せる事が出来る亀井の活躍は嬉しい限りです。
思えば亀井がジャイアンツの一員としてその存在を知らしめたのは2008年。
ラミちゃんがいて、谷がいて、鈴木尚も先発出場が多い年でした。
しかし由伸が故障から戦線離脱し、清水選手も往年の力はありませんでした。
そんな時レギュラーの座をつかみかけたのが亀井でした。
当時私は亀井を、第一次原監督政権時代に抜擢した斉藤宜之選手に重ねて見ていました。
原監督は積極的に若手選手を起用するイメージがあって、亀井もいかにも原監督が好みそうな選手だなと思ってました。
斉藤選手はブレイクした2002年、109試合出場239打数74安打、打率.310の好成績を残しました。
翌2003年も109試合、374打数108安打、打率こそ.289と前年より下降しましたが、打席数も増えレギュラーの座をがっちりとつかんだのです。
ところが好事魔多し、2004年、例の「人事異動」による監督交代で原監督が去ってしまうと同時に故障に見舞われ、結局2009年現役を引退する事になってしまいました。
亀井は2009年WBC代表に選ばれます。
これが亀井にとって更なる成長の糧となり、そのシーズン134試合出場490打数142安打25本塁打、打率.290をマークしOPSも.864を記録するに至りました。
ところが2010年、まるで斉藤選手がたどってしまったのと同じように故障渦に巻き込まれてしまいます。
この年、71試合の出場にとどまり、打率は何と.185という信じられない数字となってしまったのです。
その後の亀井は何とか踏みとどまって頑張っていますが、打率は.250前後を推移し持ち前の長打力も影をひそめている状態です。
本人も忸怩たる思いでここ数年を過してきたに違いありません。
おそらく身体がベストパフオーマンスを発揮するだけの状態に、なかなか戻ってくれないのでしょう
しかし、亀井は今回も1軍に帰ってきて輝きを見せてくれています。
ヒーローインタビューではじけなかった亀井の思いは、こんな事くらいで喜んでいられないという所だったのではと勝手に推測しています。
ですが、亀井がオーダーに名を連ねていると、何だか厚みが増す事を実感できます。
記録より記憶に残る選手。
これはこれからの亀井選手の為にあるような言葉ではないでしょうか。
日本一奪回の為に、ここぞという時にジャイアンツを助けてくれるでしょう。
橋本到選手。
これまた原監督が好みそうな、俊足、強肩、好打、全てが揃った若手のホープです。
今年開幕からスタメンに名を連ねると期待に応え(ある意味期待以上)、4月末時点で.313とブレイクしてくれました。
橋本の活躍する姿を見て、私は今度は亀井に重ねて見ていました。
体格は違いますが3人とも右投げ左打ちでシュアな打撃を見せ、守備も一級品という共通項があります。
ところが残念ながら、橋本も故障で5月8日を最後に登録を抹消されてしまいます。
チームも彼の離脱以降成績が急降下してしまいました。
原監督に見出され、期待に応えて活躍。
しかし故障に泣く。
私だけなのかもしれませんが、この3選手は原監督を軸に共通した何かを感じてしまいます。
スポーツ選手に故障はつき物ですが、どうしてこの選手がと思うような選手の故障が多いのも事実です。
橋本もここはあせらず、完璧に治してから戻ってきて欲しいです。
まだ時間は充分にあるのですから。