多くの人の様々な思いが交錯するカープ対ジャイアンツ最終戦が終わりました。
ジャイアンツは予想通りベストメンバーを組み、勝利を得るために全力でカープの夢を砕きにいきました。
宮國についても立ち上がりが悪ければ容赦なく交代させられたでしょう。
しかし、カープ打線は緩急自在の投球をする宮國を打ち崩せませんでした。
ジャイアンツサイドから見れば、宮國の好投は大きな収穫です。
原監督も宮國のピッチングを本物と見たのでしょう。
7回の攻撃、内野安打で出塁した亀井が村田の外野フライで帰塁出来ないボーンヘッドがあったにせよ、小林が安打で出塁した時にそのままバッターボックスに立たせました。
実際、マエケンのボークで同点に追いついた6回の裏のカープの攻撃を3者凡退に抑え、流れを完全にジャイアンツに引き寄せましたからね。
宮國は7回を投げ切ったことで、実に昨年9月11日ベイスターズ戦以来13カ月ぶりの勝ち星もついてきました。
とにかく丁寧に投げていましたね。
そのせいか、気のせいか今までと若干フォームが違うようにも見えました。
時折スローカーブを混ぜながら、スライダー、フォークに、ストレートも球速こそ無いものの走っていました。
低めがワンバウンドすることも多かったですが、小林も必死で押さえていました。
これから始まるポストシーズンはそうそう点が入る物ではありません。
1点を争う試合の連続で、しびれる展開が続くわけですが、今日はカープの2位がかかっていることもあって、雰囲気はポストシーズン的な感じでした。
そんな中、とにかくいいイメージで投球を終えられたのは宮國自身はもちろんジャイアンツにとっても大きかったです。
これでタイガース2位、カープ3位が確定しました。
カープファンの夢はある意味2年連続でジャイアンツに阻まれたことになりますが、その思いの蓄積はやがて大きな力となってくるでしょう。
逆にタイガースはファンからするとあきらめかけていた本拠地ファーストステージ開催決定です。
ジャイアンツに3連敗のあと、11勝6敗で乗り切った訳ですが和田監督バッシングが沸き起こる中でよく戦い抜きましたね。
これで来季の和田体制が確定した訳ですが、タイガースファンのモヤモヤを吹き飛ばすだけの戦いをCSで見せる事が出来れば、このバッシングムードも沈静化するのでしょう。
思い出すのは昨年シーズン中に沸きあがっていたカープ野村采配への批判。
それを糧にしたのかどうか、今季2001年以来となる勝ち越しを果たしました。
確実に力をつけてきたカープ。
ファーストステージは両軍ファンの様々な思いが交錯する一種異様な戦いの場となるでしょう。
そこを勝ちあがってくる訳ですから、ジャイアンツとしても全く安心できません。
しかし菅野戦線離脱の中でも、宮國のような選手が出てくるのがジャイアンツの強みです。
そんなジャイアンツの日本一奪回を信じて、最後まで他球団のファンに負けないように気持ちを入れて応援していきます!