2015世界フィギュアがいよいよ開幕します。
何といっても注目は羽生選手がどんな演技を見せてくれるのか、いや、見せる事が出来るのか。
よくもこれだけの不運が重なったものだと思われる今シーズンの羽生選手。
ハン・イエン選手との激突から始まり、腹部手術、右足のねん挫。
どれかひとつだけでも今シーズンの出場を控える決断をしていても何ら不思議ではありません。
それがGPシリーズ連覇、全日本連覇という恐るべき不死鳥ぶり。
完ぺきな状態でなくても、その時点で出来る最高の物を出してくる羽生結玄。
何という男なのでしょう。
私は浅田選手がトリプルアクセルに固執するのに対し異を唱え続けていました。
しかし最後はそれが浅田の生きる道と悟り、その思いを封印しました。
羽生選手にも同じ思いです。
カップオブチャイナで激突負傷した時に今シーズンは休養すべきと書きました。
今もそう思っています。
右足のねん挫は、激突や腹部手術よりも心配です。
試合での過酷なジャンプに右足が耐えられるのか。
今まで積み重ねた練習と彼の本能が、現時点での限界を超えた演技を出させてしまうのは容易に想像出来ます。
今シーズン一度として万全の状態で滑ったことがない羽生選手。
ここにきて絶好調のデニス・テン選手に敗れる可能性も十分考えられるでしょう。
昨年のGPファイナルでパトリックチャンを絶望の淵に追いやり、その後絶対王者の称号を得る寸前まできた羽生結弦。
万全ではなくても、出場して他の選手に敗れる事があれば築き上げてきたその立場に影を落とすやもしれません。
今シーズン翼を休めているパトリックチャンも復活に向けて何よりも勢いが出るニュースとなるでしょう。
そんなことは百も承知の羽生選手。
何が彼をここまで突き進ませているのでしょうか。
世界一美しいスケーティングとは裏腹の、狂気なまでのスケートへの取組み。
結局今回羽生選手に対しても私は同じ結論にたどり着くしかありませんでした。
「これが羽生の生きる道」
もう、どんな結果も受け入れるつもりで応援するしかありません!