問題!過去にラグビーWカップ予選ラウンドで3勝しながら決勝トーナメントに進むことが出来なかった国がひとつだけあります。さてその国は! という問題が将来イングランドかニュージーランド、オーストラリアあたりのクイズQ様で出題されるかもしれません。今回エディージャパンは間違いなく世界のラグビーファンを虜にしました。記録より記憶に残るチームとして長くファンの心に残ることでしょう。今回の快挙を次世代につなげることが出来るか。日本ラグビーフットボール協会は大きな命題を抱えましたが果して!
既に決勝トーナメント進出を断たれた状況での予選リーグ最終戦。
難しい精神状態の中、見事にアメリカに勝利したジャパン。
南アフリカ戦での奇跡と言われた勝利。
スコットランドに敗れましたがサモア戦に完勝し、南アフリカ戦勝利が意義ある物になりました。
さらにアメリカ戦に勝ったことで、南アフリカ、サモアに勝ったことを最高の形で結実させることが出来ました。
エディーコーチが語ったように決勝トーナメント進出はボーナスです。
誰が今回のジャパンを責められるでしょう。
本当に夢を見させていただき、その夢を現実の物として昇華させてくれる戦いを披露してくれました。
中には中3日でスコットランドと戦ったことを不公平とする論調もありました。
しかし、南アフリカに勝った要因のひとつに初戦であったことを上げる事も出来ると思います。
確かにジャパンには疲れがあったのは間違いありません。
しかしスコットランドは大会初戦。
身体的にはフレッシュでも、初戦というのは番狂わせが起きる可能性が高いのも事実です。
しかしスコットランドはジャパンの戦いをよく研究していました。
レイドローのキャプテンシーも見事でした。
惜しかったのはスクラムでスコットランドを押し込んだあと、密集の上を飛び越えてトライ寸前まで攻めた場面。
あと僅かボールが届かず得点ならなかったのが残念でした。
あそこでトライしておれば勝負はわからなかったです。
もうこれは展開のアヤで勝敗が決まった試合でした。
その後、サモア、アメリカに完勝して3勝1敗。
エディージャパンはかつてない成果を上げてイングランドW杯を去ります。
今大会で多くの人がラグビーの面白さを再認識したのではないでしょうか。
かつては学生ラグビーも全盛期、新日鉄釜石、神戸製鋼の社会人強豪チームが一世を風靡して絶大な人気を誇っていました。
しかし結局W杯で世界に歯が立たず、人気は急降下と言っても差し支えない状況でした。
ところが今回のジャパンの大活躍。
しかも試合ぶりがまた素晴らしい。
強いフォワードが突進して起点を作ってからの連続攻撃。
かつては考えられなかったスクラムでの優位。
ラインアウトのボールをしっかり確保してからドライビングモールで一気に相手ゴールラインに迫る。
ジャパンウェイが見事に結実していました。
2019年次回W杯は日本開催。
国立競技場問題が世間を賑わせていた時、新競技場の完成時期がラグビーW杯に間に合わない可能性が出た時。
世間の声はラグビーW杯はしょうがないな~って感じだったと思います。
ほんの僅かの間にこれだけ劇的に評価が一変することを誰が予想したでしょう。
今回のジャパンの活躍は必ず、ラグビー人気の復活に寄与します。
社会人、高校、大学の各ラグビー大会は大いに盛り上がるでしょう。
世間の関心が高まると必ずそのスポーツのレベルは上がります。
これをターニングポイントにするために次期監督の人選を含め、日本ラグビーフットボール協会の責任は重いです。
しかし確実に新しい種はまかれました。
日本ラグビーの未来は明るい。
そう思い続けさせていただけるよう、選手、協会が奮闘努力し続ける事を願います。