浅田選手の国際試合復帰戦ということで当然の事とは言え、大注目をあびたカップオブチャイナ。そんな中、一回りも二回りも成長した姿を見せてくれた本郷選手。堂々たる演技で観衆を魅了しました。そんなGPシリーズ第3戦の感想を・・・ん!男子の扱いひどくない!?
ロシアのティーンズがもがき苦しんでいます。
今年シニアデビューのメドベデワ、ひと足早く壁を乗り越えたトゥクタミシェワを除き、リプニツカヤ、ラディオノワ、パゴリラヤが身体の成長に伴ってか、はたまた精神的な変化が影響しているのか、総じて不振です。
ロシアの選手は必ず通過しなければならないように思えてしまう大きな壁。
世界選手権はまだ先ですが、今季はちょっと難しいように思えます。
私は、ロステレコムに出てこれさえすれば、たとえGPシリーズがその1戦だけでも結局ソトニコワがロシアのエースになると思っています。
本郷選手素晴らしかったですね!
試合に行って緊張せず力を出し切ることが出来る。
実に楽しんで演じていました。
SPも彼女の身体的特徴を活かした良いプログラムでしたが、フリーも牧歌的な雰囲気を醸し出しながら跳ぶ前半のジャンプ部分から、独創的なステップへの切り替わりの見事さ。
その勢いを持って後半のジャンプにつなげていく。
観衆の心を掴む素晴らしいプログラムでした。
今までは第3の女的存在でしたが、今シーズンに入って俄然上を目指す勢いが出てきました。
インタビューの受け答えも反応が早くなり、話す内容にも自信が感じられます。
注目の浅田選手ですが、1年間の休養を経てもアスリートの本能は変わりませんでした。
有る意味当然の事で、昨日のSP後のインタビューでそれなりにやり切ったと話していましたが、言葉とは裏腹に満足していないことが表情にありありと出ていました。
人一倍負けず嫌いの浅田選手。
当然今日も満足いくはずもなく、そんな彼女の表情やインタビューを聞いて、あ~、またこんなに辛い競技スポーツとしてのフィギュアに戻ってきてしまったんだなあって思ってしまいました。
周囲の期待(マスコミの扱い)が大きくなり、自分を追い込まないようにしてほしいです。
楽しく演技が出来るように・・・それだけを願っています。
アナウンサーはトリプルアクセルを跳んだ時に本番に強いって叫んでいましたが、決してそうではありません。
緊張して大一番で失敗してしまう浅田選手の姿を何度見てきたことか。
しかし浅田選手は類まれな才能を持って生まれてきたのもまた事実。
25歳になって安定感を増すトリプルアクセル。
7~8カ月前まではふっくらしていた容姿も見事なまでに選手体形に戻っています。
1年以上休んでの復帰初戦でも優勝してしまう強さ。
普通なら考えられません。
ハーフハーフと話していましたが、半分以上引退に気持ちが傾いていた時期もあったはずです。
それがいきなりこれだけのことをやってのける。
他の選手とは違うのです。
ジャパンオープンの時も書きましたが、音楽が鳴り始めて静止状態から緩やかに滑り出して、最初のトリプルアクセルへの入り方がとてもいいです。
今季3Aの精度が高くなっているのも、この入り方がタイミング的に合っているのでしょう。
世界一のステップも健在ですし、やはり浅田選手は唯一無二の存在です。
今日のジャンプの失敗は心配することはありません。
1シーズンに1回や2回こういった日もあります。
あくまで今季目標は世界フィギュア。
本郷選手と共にフリーの完成度を高めていって世界選手権でPBを更新して欲しい。
それを願っています。