番付を見るとワクワクしますが、本来強い横綱が東西にドンと構えていれば4横綱という状況は生まれません。
稀勢の里の昇進にケチをつけているのではないですよ。
優勝を経験して横綱に昇進したことで、ここ一番に弱い稀勢の里は姿を消したと思っています。
これから優勝回数を重ねていくでしょう。
それだけの強さを持っているのは多くの人がわかっています。
話を戻します。
4横綱は17年ぶりとのこと。
その17年前を調べてみました。
時期は平成11年名古屋から翌12年春場所までの5場所。
懐かしいですね。
どの力士も多くのファンを掴み、それぞれの名勝負も思い出されます。
ところがこの5場所の4横綱の成績を見ると・・・
それはもう惨憺たる状態でした。
貴乃花43勝20敗12休
若乃花9勝12敗45休
武蔵丸49勝15敗11休
曙 38勝11敗26休
4横綱と言っても、まともに全員揃ったことはほとんどありません。
横綱がこの成績なので当然ですが、この間横綱で優勝は武蔵丸の2回だけで、出島、武双山、貴闘力が各1回という結果。
こういった状況の中、若乃花が12年春場所途中で引退して4横綱時代は終焉を迎えた訳です。
稀勢の里はこの若乃花以来の日本人横綱という訳ですから本当に長かったですね。
さて現代に戻ります。
先輩横綱3人の過去1年の成績は
白鵬 61勝14敗15休
日馬富士 59勝23敗8休
鶴竜 52勝23敗15休
これに対し稀勢の里は74勝16敗。
年間最多勝の勢いそのまま、結果的には横綱になるべくしてなったということなのでしょう。
白鵬にも衰えが忍び寄り鶴竜は九州の優勝は素晴らしかったですが今一つ物足りない。
日馬富士は身体的にはほぼほぼ限界のところを何とか集中力で頑張っている印象です。
こういった状況だからこそ稀勢の里が横綱に昇進出来たのでしょうが、まだまだ時代は動いていきそうです。
日馬富士、白鵬、鶴竜が今以上に強さを発揮することは難しいでしょう。
現場維持が精いっぱいだと思います。
今年は確実に新旧交代の年になります。
誰が後に続くのか。
突き抜けてくる力士が現れるのか。
益々混迷の度を深めるのか。
いずれにしてもモンゴル勢の先輩横綱がピークを過ぎた今、4横綱はひとつの時代の終わりの始まりなのだと思う今日この頃です。
※数字に関してはは相撲レファレンスを参照いたしました