本当はこれくらいで喜んではいけないんです。
これでようやくスタートラインに立てたとも言えます。
でも昨年、一昨年のバルセロナテストのことを考えたら・・・。
もう涙ちょちょぎれの(こんな表現今どき使いませんね)大大!嬉しい大会です。
バルセロナでの合同テスト1回目の4日間。
トロロッソホンダは全チーム中最も多い324周を走り切りました。
今年は天候に恵まれず、特に3日目は1周も走らないチームもあったので、実質3日間の結果ですが、トラブルらしいトラブルも一切なく324周。
メルセデスですら306周ですので、如何に順調に走りこめたかを物語っています。
各チーム周回数
- トロロッソホンダ 324周
- メルセデス 306周
- フェラーリ 298周
- ザウバー 283周
- ウィリアムズ 276周
- ルノー 273周
- マクラーレン 260周
- レッドブル 209周
- ハース 187周
- フォースインディア 166周
トロロッソのドライバーはF1キャリアの浅い二人ですが、十分にマシンの感触を確かめることが出来たようです。
何よりドライバーがホンダエンジンに対しポジティブな印象を持つことが出来たのが大きく、ガスリーとハートレーのコメントを見てもそれは明らかです。
昨年のアロンソやバンドーンがフラストレーションをためながらの状態だったことを考えれば雲泥の差です。
この二人はマシンの開発にも明るいようで、ただ走るだけのドライバーではなく、マシンを熟成していくにあたり、ドライバーが関われるのは大きいでしょう。
昨年を振り返ると1回目のテスト(マクラーレン・ホンダ)は4日間で208周。
メルセデスが558周、フェラーリが468周、ザウバー349周・・・。
参加10チーム中9番目の周回数でした。
トラブル続出で、2回目のテストでも解消されず、結果最悪なシーズンを送ることになたのは記憶に新しいところです。
データを取るも何も、オイル漏れ、振動、パワーユニットの電源落ち、回生システムの不具合・・・まともに走ることが出来ませんでした。
それに比べ今年は、チームが長期的展望に立った中での計画を順調に進められている状況がわかります。
トロロッソの目標はホンダと結んだ3年契約の間にトップ5を目指すというもの。
今年は3年計画の1年目という位置付けですが、この順調さを見ると目標の上方修正、即ち今年度の後半には既に名実ともにトップ5の位置にたどりつける・・・。
そう考えたくなるような1回目のテスト結果だったと思います。
ただし、ホンダはトロロッソ1チームだけのエンジン供給。
エンジンメーカーとして考えれば、フェラーリは、スクーデリア・フェラーリ以外にザウバー、ハースに、メルセデスはメルセデスAMG以外にフォースインディア、ウィリアムズに、ルノーはルノースポール以外にマクラーレン、レッドブルにエンジンを提供している訳ですから、エンジンだけの周回数で見ると、1チームだけのホンダは他メーカーの半分の周回数になるのもまた事実。
数多く走ることでエンジンの開発スピードは変わってきます。
今年前半で結果を出し、来年からレッドブルにもホンダエンジンを提供出来るようになれば、一気に戦闘力が増すと思うんですけどね。
いずれにしても、期待を持つに十分な1回めのバルセロナテスト。
ホンダからすると、トロロッソ陣営、ドライバーから信頼を得ることが出来たのは何より大きい。
6日から始まる2回目のテストで、トロロッソホンダの躍進が自信から確信に変わることを期待したいです。