平昌オリンピックが終わってまだ3カ月?早や3カ月?
個人的には遠い昔のような印象です。
羽生のオリンピック2連覇は奇跡という言葉を安直に使いたくはありませんが、やっぱり奇跡的と言っても良い位の出来事でした。
フィギュアスケートの進化は恐ろしく早く、特に男子はすさまじいものがあります。
バンクーバーでのライサチェク選手が4回転を跳ばずに金メダルに輝いたことで、プルシェンコ選手の発言に端を発した4回転論争。
あれから8年、ソチでは4回転が必須となり、さらに平昌では真4回転時代と言われるまでに至り、まさか4回転を4本も5本も跳ぶ選手が続出するとは正直思っていませんでした。
私は、この流れは選手の健康面のことを考え、間違った方向性だと思っていました。
健康面だけでなく得点面でも、極端に言えば、たとえ転倒しても4回転回って降りてくれさえすれば、大きなアドバンテージを得ることに疑問を抱いていました。
ジャンプばかり揃えても全体としては美しさに欠ける例は枚挙に暇がありません。
これが本当にフィギュアスケート本来の姿なのか・・・という疑問
しかし何と言っても一番の問題は負担増による足のけがのリスクの高まりです。
本当にこのままで良いのか?
以前私は以下の記事(スポナビ時代)でジャンプに何らかの制限を加えるべきと投稿しました。
今回の4回転ジャンプの基礎点見直しや、ジャンプの本数上限を減らすなどの改正は、怪我へのリスクを多少なりとも減らすことが出来ると思うので高く評価します。
ただ、出来栄え点(GOE)を今までのマイナス3~プラス3の7段階からマイナス5~プラス5の11段階に拡大する案については、どうやってそこまで細かく見られるのか多いに疑問で、審判員の構成によって大会ごとで点数にムラが出てくる可能性が高いと思わざるを得ません。
そうでなくても、選手の格付けのような演技構成点があるのに、これに細かすぎる出来栄え点が加わるとなれば、果たして適正な評価が成されるのか?
これは注意深く見ていく必要があるでしょう。
この改正が各選手に与える影響は大きいと思います。
選手によっては戦略を見直さなければならない場合も出てくるでしょう。
そういったことを乗り越えて、各選手が個性を生かしたプログラムでフィギュアスケートファンを魅了してくれることを願いながら、来シーズンを待ちたいと思います。
まずは、現在開催されている国際スケ連の総会結果が楽しみです。