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フィギュアスケート全日本選手権 女子シングルは期待通りの大熱戦 世界選手権代表決定! 速達感想

シーズン前半のハイライト全日本が終わりました。

同時に世界選手権代表も決定。

女子が坂本花織、紀平梨花宮原知子

男子は羽生結弦宇野昌磨田中刑事

高橋大輔は内定後辞退とのこと。

結果、誰も文句のつけようがない人選になったと思います。

高橋選手はもしフリーで満足な滑りが出来ていたら辞退しなかった・・・と思います。

5年ぶりの大舞台ではさすがの高橋でも思うようには滑れませんでした。

以下、男女別に思ったことを率直に書き記します。

女子:全てを味方につけた最終滑走坂本の大熱演

SPが終わった段階で紀平が5位。

上位に樋口、三原、坂本、宮原。

フリーの滑走順を見ると、上位5選手で最初に滑るのが紀平。

この滑走順を見た時、紀平が爆発的点数を取って首位に立てば、残る4選手にかかるプレッシャーは半端ない・・・と思いました。

そこで紀平の出した点数が155.01!

詳細はありとあらゆる所で出るので控えますが、やっぱり彼女は只物ではありません。

 

点数の出やすい全日本(スコアは非公式)とは言え、GPファイナルもNHK杯も上回るすごい点数。

試合後のコメント「こんなところで連続で失敗するようでは五輪でメダルは絶対取れない」・・・あの可愛い顔から出てくるすごい言葉。

このギャップがまた魅力でもあります。

これで首位。

しかもSPとの合計223.76というハイスコア。

全ての選手がフリー自己ベストを出さないと首位に立てないという状況。

SP上位の選手4名にとっては悪夢のような展開です。

直後の滑走者樋口はSPのような溌剌さがありませんでした。

転倒、ジャンプの回数制限違反、表情も固く、全くらしさが出ませんでした。

何と言っても3枠復活の立役者。

まだ17歳。

足を万全にして来季完全復活して欲しいです。

 

三原はSPに続きフリーもノーミスで滑り切りました。

エッジ違反も回転不足もなく、しなやかなスケーティング。

その安定感は稀有な存在ですが、上位3人がそれぞれ持っている強い個性が少し足りないのもまた事実。

三原選手こそ、ブレイクスルーを目指して練習の場を海外に(クリケットが理想だが)求めてはどうでしょう。

違う三原舞依を見てみたい。

 

宮原は女王の貫録です。

他のどの選手も持ちえない大人の女性の魅力が今年備わりました。

黒の衣装に赤の髪飾りも曲の雰囲気に合っているし、よく似合ってました。

あの失敗がなければ・・・。

後半の3Fからの3連続ジャンプがタイミング合わず2F単独になった瞬間。

画面からも宮原が「あっ!」という表情を見せたのがわかりました。

その後2A単独ジャンプを何とか3連続にしましたが完全には挽回出来ません。

この二つのエレメンツで6~7点失ってしまいました。

ここをクリアしておれば、5連覇達成だったと思います。

 

最終滑走坂本が凄かった。

滑り出しから身体が大きく見えました。

何というか魂で演じましたね。

見ていて鳥肌が立つような演技。

冒頭の連続ジャンプ、続く雄大な2Aで完全に乗りました。

ダイナミックな中にも、しなやかさを醸し出す。

観衆を完全に引き付けることに成功しました。

スタンディングオベーション

誰のファンとか関係なく全ての観客を虜にする心のこもった演技でした。

演技を終えて、点数が出るまで、私も紀平と坂本とどちらが上にいくのか全くわかりませんでした。

こんな気持ちは、ソチ五輪男子シングルのパトリック・チャンと羽生どちらが上に行くのか画面にくぎ付けになった時以来です。

そう言えば平昌のザギトワとメドベージェワの時もどっちだ!って思いましたけども。

そうこう思っていると、いきなりフリー152点の点数が出て坂本が驚きの声を上げたシーンになりました。

この瞬間、坂本花織選手逆転優勝、紀平僅かに及ばず2位、宮原3位が決定しました。

同時に世界選手権代表もこの3人で間違いないと思いましたね。

思った通り女子は選ばれるべき選手が表彰台に乗った。

誰も文句がつけようがない代表決定となった訳です。

三原選手惜しくも4位。

樋口が5位で個人的に期待大の山下真湖がフリーで片りんを見せてSPから順位を三つ上げて6位に入りました。

今季世界選手権は日本開催。

現時点での最強メンバーで臨む日本勢は魅せてくれそうです。

とは言っても北京五輪までは、まだ3シーズンあります。

百花繚乱女子シングル。

2022年の状況がどうなっているかはまだまだ予断を許しません。

男子:高橋大輔選手潔く代表辞退

羽生結弦が故障により全日本欠場。

宇野昌磨も公式練習中に捻挫により直前までフリー出場が危ぶまれる。

オリンピック直後のシーズンで良かったです。

高橋選手はその世界観を十分に見せてくれましたが、正直言って5年のブランクの大きさを感じたのも事実。

今日のフリーは高橋自身も語っているように、表彰台も無理と思うような内容でした。

それでも2位。

高橋自身が一番驚いたと思います。

後半は身体と心と双方スタミナ切れ寸前でした。

ジャンプがダブルになったり、単独ジャンプ2回になってしまったり、結構ボロボロ・・・。

それでも5年のブランクですから・・・。

2月には平昌五輪で解説してましたから・・・。

予選会から出てよくここまで持ってきたと思います。

前半のステップや後半のコレオなどはもう、さすがというしかありません

もっと高橋の演技を見たい!と思う人が増大したのも間違いありません。

でも世界選手権代表はちょっと違うよなあって思っていました。

しかしプレビューで書いたように、連盟は代表に選んで、オランダのチャレンジカップでミニマムポイントを取らせるつもりでいたようです。

それはもう全日本2位ですからね。

でも高橋選手は辞退しました。

賢明な選択だったと思います。

代表は辞退しましたが、まだしばらくは競技スポーツで続けてくれそうです。

 

高橋選手の代表辞退については、

田中刑事友野一希のどちらかが2位に入っていれば問題なかったんですよ。

二人ともすでに大舞台の経験も重ねてきました。

失敗は成功の母と言います。

しかしそろそろ何か結果を出していただきたい。

今回高橋の代表辞退により田中刑事が代表となりました。

4大陸できっかけを掴んで、本戦の世界選手権では光るものを見せて欲しい。

意地でも見せなければなりません。

羽生、宇野しか世界で戦えない状況を打破するのは、田中、友野が先陣とならねばなりません。

世界選手権では期待しています。

 

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