影無茶のスポーツ24/7

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フィギュアスケート 四大陸で見えた宇野昌磨の意識の変化 羽生、チェンについても少し

世界選手権は3強が抜きんでている

フィギュアスケート男子シングルは現在、羽生結弦宇野昌磨、ネイサン・チェン。

この3人が突出しており他の選手が付け入る隙はありません。

今年の世界選手権についてもメダルの色はわかりませんが、余程のことがない限りこの3人で表彰台を独占するでしょう。

但し、その余程のことが起こる可能性は少しばかり残っています。

それは宇野選手と羽生選手の怪我の回復具合。

まずは羽生ですが平昌オリンピックでは抜きんでた調整力、体調に応じた対応力を示してオリンピック2連覇を果たしました。

その時の羽生のタイムスケジュールを振返るとリハビリ後の練習再開が昨年1月9日。

オリンピックの男子SPが2月16日でした。

この期間、僅か38日!

実際、調整期間としてはぎりぎり。

たったこれだけの期間で金メダル獲得なんて神技は羽生にしか出来ません。

今年、世界選手権の男子ショートプログラムは3月21日。

最近フィギュアスケートのニュースは紀平一辺倒なので羽生の動向が目立ちませんが、1月下旬にオーサーコーチがアメリカ記者に、トロントで氷上練習を再開していると答えている記事を見つけました。

怪我の程度ははっきりとわかりませんが、これなら計算上は間に合います。

少し安心しました。

次に宇野ですが状態の悪い中、試合に出て結果を出しました。

しかし最大目標は四大陸ではありません。

宇野クラスなら当然世界選手権から逆算してスケジュールを立てるので、四大陸に出たということは世界選手権も出られるということです。

これで症状が悪化して世界選手権欠場となれば、スタッフの管理能力が問われます。

ただし、羽入も宇野もベストの状態では出られそうもありません。

なので、現時点で今年については昨年平昌の失敗を糧にさらなる成長を遂げているネイサン・チェンが世界選手権金メダル最有力候補なのは間違いないでしょう。

宇野昌磨の成長

しかし宇野選手も四大陸で大きな成長を遂げました。

羽生もチェンもいない四大陸。

宇野選手は絶対的な優勝候補。

勝って当然という雰囲気ほど怖い物はありません。

その上、右足の度重なる捻挫。

シルバーコレクターという、ある意味不名誉な称号。

始まって見ると、SPで首位と8.4点差でまさかの4位。

順位はともかく得点差は大きい。

足の具合もよくなさそう・・・。

大丈夫か宇野!

そう思った人は多かったでしょう。

しかしフリーの演技はすごかった。

気持ちが入っていました。

見出しに踊る「魂の演技」

演技が終わって崩れ落ちる宇野昌磨

彼はパフォーマンスでそんなことをする選手ではありません。

全身全霊で限界を超えたところでやり切った証明があの姿だったのです。

結果はフリー世界最高点(ルール改正後)

今までとは明らかに違った宇野がそこにいました。

「1位にこだわりたいと思って滑った」

「世界選手権で優勝したい!」

前にも書きましたが、正直今まで少し物足りなさを感じていました。

こういう言葉を宇野の口から聞けたのは今までなかったです。

世界選手権まで1カ月強。

宇野昌磨四大陸選手権でブレイクスルーを果たしたと思います。

たとえ世界選手権で金を取れなかったとしても、今後に向けて大切な物を得ることが出来ました。

最終の目標は北京五輪で金メダル。

先は長いので、世界選手権が終われば治療に専念して来シーズンに備えて欲しいです。

ではまた。