紀平梨花がオランダで行われたチャレンジカップで優勝しましたが、私は正直言って、この試合に参戦する必要があったのか少々疑問に思っています。
ワイドショーで古市氏が勝って当然的なコメントを発したとネットニュースで見ましたが、全くその通りで、もし敗れていたらそっちの方が大ニュースになるところでした。
普通に滑れば優勝は確実で、逆に何かアクシデントでも起これば取返しがつきません。
シーズン最大目標は世界選手権(オリンピック開催年はオリンピック)ですが、通常のシーズンローテーションは、多い選手で、チャレンジャーシリーズで1戦、GPシリーズで2戦、GPファイナルから全日本、そこから4大陸を経て世界選手権に挑みます。
このローテでも世界選手権は7戦目となり、過去にはGPシリーズから参戦して4大陸に出ず全日本から直行で5戦目が世界選手権となる選手もいました。
紀平選手の今シーズンを振り返ってみます。
オンドレイネペラ➝GPフランス杯➝GPNHK杯➝GPファイナル➝全日本➝4大陸➝チャレンジカップ➝と来て世界選手権は実に今季8戦目となる訳です。
鉄は熱いうちに打てーと言う諺はありますし、シニアデビューしたばかりの紀平ですが、彼女は何事も今後の糧と出来る柔軟性と精神力、体力を兼ねそなえているとは思います。
しかしそこはまだ16歳。
先ほど書いたことと矛盾しますが、いくら若いとは言え、体力面でも、精神面でも目に見えぬ疲労の蓄積は心配です。
紀平自身は「今できる最高の演技かなというくらいの演技」と語っていますが、演技を見る限り、フリーの3Aは4大陸がはるかに安定していましたし、全体的にも少し重かったように思うのは私だけでしょうか。
この大会へのエントリーはかなり早い時期に決まっていたのかもしれません。
それでも代わりの選手を派遣するなどの手立ては打てたと思います。
どう考えても不要と思ってしまう今大会の参戦。
メディアは国際大会6戦6勝を誇らしげに語っていますが、誰もこの大会に参加する意義を説明してくれません(私が聞いていないだけかもしれませんが)
紀平は必ず、必ず世界チャンピオンになれる選手です。
しかも1度だけでなく複数回。
タイミングさえ合えば北京五輪も有望です。
今年は絶好のチャンス。
もちろん紀平選手だけでなく、坂本、宮原にも十分チャンスがあります。
しかし、何と言っても注目されているのは紀平選手。
過去にも書きましたが、誰も失敗しなくて演技を終えたなら、現段階では紀平が世界選手権で優勝します。
こういうネガティブな記事を書くのに少し躊躇もしましたが、そんな紀平に関することだからこそ、あえて書かせていただきました。
ではまた。