影無茶のスポーツ24/7

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センバツ大会 東邦高校が平成最初と最後で優勝   令和の高校野球は大きく変わって欲しい

東邦高校優勝!

春はセンバツからとよく言われますが、準決勝、決勝あたりは季節外れの寒さ。

そんな中、東邦高校が決勝で習志野高校を6対0で破って5度目の優勝。

平成最初の年と最後の年に優勝するという絵にかいたような結末となりました。

大会前からこのことはけっこう話題になっていましたが、普通最初に話題になってしまうとその通りにはならない物です。

終わって見て、そう言えば・・・って状況ならよくありますが、今回の東邦はチームとしても狙っていることを最初から公言していましたからたいしたものです。

意外なことに両校の対戦は甲子園で春夏通じて初めてだったようですが、オールドファンなら泣いて喜ぶような魅力あるカードでしたね。

私は組合せを見た段階で、星稜と東邦の決勝戦と踏んでいて、その星稜に勝った習志野が相手だったことを考えれば予想としてはまあまあだったと思います(自慢💧)

 

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転換期を迎えた高校野球

大会が終わると(特に夏)毎回話題になる投手の酷使。

昔から甲子園の優勝投手は大成しないとのジンクスがありますが、今となっては、それもこれも予選からの投げすぎで身体が悲鳴を上げてしまうことが要因になっていると思われます。

松坂や桑田などの例外もありますが、そういった投手は特別で、優勝投手以外でも高校野球で酷使された投手はプロに入っても、思ったほどの活躍が出来ていないのが現実でしょう。

だいたい夏の炎天下に屋根のない球場でデーゲームをすること自体が異常です。

温暖化により今後益々条件が悪くなるのは必至です。

新潟県高野連で投手の球数制限を実施しようとしたところ日本高野連からストップがかかりましたが、その理由が「全国で足並みをそろえるべき」とのことでしたので、日本高野連は何らかの基準を設けて全国で実施する責任を負ったと思います。

それもここ1~2年の間に。

まちがっても先送りの連続にしないでいただきたいです。

現在の流れから行って近いうちに必ず導入される球数制限。

そうなると必然的に複数の投手を擁することが必要となります。

以下に今大会ベスト8まで進んだ高校の投手起用を学校別に掲げてみます。

・東邦  登板4人 石川40回    奥田  3回   植田1回     道崎1回

習志野 登板3人 山内17.1回 飯塚24回   岩沢2.2回

・明石商 登板5人 中森31.2回 宮口 1.1回  杉戸1.1回 溝尾0.1回 南0.1回

・明豊  登板3人 若杉21.2回 大畑11.1回 寺迫5回

・市和歌 登板2人 岩本20.2回 柏山 8.1回

・平安  登板2人 野沢24.1回 橋本 6.1回

・筑陽学 登板3人 西 17回  菅井 1.2回 西館8.1回

智辯和 登板4人 池田陽13回 池田泰5回 小林7.2回 山本0.1回

という結果。

こうしてみると皮肉なことに優勝した東邦がベスト8の中で明石商と並んで一人の投手の負担度が高くなっています。

他の高校は複数投手で戦っていこうとする努力が見えます。

力に差のない投手を複数揃えることはとても難しいですが、球児の健康管理という面を考えると避けて通ることは出来ず、各高校の監督さんにとって今後の大きな課題になるでしょう。

健康管理は何も投手だけでなく当然野手にも言えることで、そこは大会日程や試合開始時間の工夫、場合によっては使用球場の複数化なども視野に入れて検討されるべきでしょう。

高校野球は甲子園でなければとの声は必ず出てきます。

しかし皆さんご存知でしょうか?

昔、昭和47年のセンバツ大会。

ベスト4に日大桜丘日大三銚子商、東北と東日本勢4校が進出した時。

大会を首都圏に移転するという声が上がりました。

結果甲子園での開催が継続されましたが、考え方としては十分有り得るわけです。

もし京セラドームやグリーンスタジアムも使用出来るなら余裕ある日程が組めます。

実際これらの事を変えていくには様々な障害や批判の声が出るのは確実。

学校間格差が更に大きくなる可能性も当然考えられます。

しかし忘れてならないのは、高校野球は学校教育の一環ということ。

日本学生野球憲章第1章第2条に立ち返って見なければいけません。

https://www.student-baseball.or.jp/charter_rule/kenshou/pdf/charter.pdf

小手先だけではなく聖域なき改革まで段階的に行っていくべきだと思います。

そのスタートは球数制限と大会日程の更なる緩和。

出来れば球数制限と連続登板禁止のセットまでやって欲しい。

ここ最近は、この潮流を理解している学校や監督さんが増えてきた気がしています。

この流れを大切にしていただきたい。

日本高野連の積極的な改革を望みます。