やってくれましたねえ~。
もう何と言って良いのか。
ちんけな言葉ですが村田諒太、魂の攻撃に感動しました。
今はちょっとそれ以外に適切な言葉が思い浮かびません。
まだ興奮冷めやらずの状態でキーボードを叩いています。
今までも書いて来ましたが、前回の試合はブラントの圧勝。
そうでなくても負けた選手がリマッチで逆転することは至難の業。
前回で勝負付けは済んでいる。
そう言われても仕方がありません。
文字通りのラストチャンス。
大切な大切な第1ラウンド。
どの試合でも第1ラウンドは大切ですが、この試合程大切な第1ラウンドはそうはありません。
前回の試合ではブラントが第1ラウンドで試合の流れを自分に引き寄せました。
今回もブラントは最初からガンガン来ることは見え見えでした。
それに村田はどう対応するのか。
今日の試合、あらかた第1ラウンドで勝負の行方が見えると思っていました。
試合開始前のセレモニーが終わり、いよいよ試合が始まりました。
やはり出てくるブラント。
前回と同じ、スピード豊かに左右のパンチを繰り出してきます。
村田も時折パンチを出しますが、ブラントが倍以上パンチを放つ状態。
ああ~これじゃあ前回と同じと思った30秒が過ぎた頃、村田が放った左ボディ。
おっ!ボディーやん!
これが反撃の狼煙でした。
それを皮切りに村田は上下にパンチを打ち分けます。
前回と違って意識してボディを狙っているのが見て取れました。
おそらくブラントはちょっと違うと思い始めたに違いありません。
相変わらずブラントも攻撃の手をゆるめませんが、村田も右の重いパンチを繰り出しながら、決して単発にならず左右のパンチを繰り出し、両者早くも激しい打ち合いとなったところで1ラウンド終了。
村田としては最高の滑り出し。
これはひょっとしてひょっとするぞと思わせるに十分な攻撃を村田は見せました。
そして第2ラウンド。
村田前に前に出てブラントとの距離を詰めます。
全く下がらず、ブラントを追い詰めながらボディーを含め力強いパンチを浴びせます。
明らかに前回とは違う展開。
1分過ぎたあたりからは村田の猛攻。
怒涛の攻撃にブラント後退し、なすすべもありません。
場内大興奮。
見ている私も大興奮。
逃げるブラント。
獲物を捕らえるが如く追いかけてブラントにパンチを浴びせ続ける村田。
ブラントついに後ろ向きに吹っ飛んでダウン。
立ち上がったブラントは大丈夫!と訴えてはいますが目は驚きに包まれています。
しかし今日の村田は凄まじい攻めだるま状態。
全く攻撃の手をゆるめません。
いったい何発のパンチを見舞ったことでしょう。
レフェリー間に入りそうで入らない。
しかしブラントに反撃の暇を与えない村田。
魂の猛攻。
何発も被弾するブラント。
最後右ストレートがブラントの左顔面にヒットした瞬間レフェリーがついに試合をストップ。
王者返り咲きが成った瞬間でした。
私も家の中で飛びあがって大声を張り上げてしまいました。
日本人ボクサーがミドル級で王者返り咲き。
何というドラマチック。
村田諒太ラストチャンスを最高の形で活かしました。
新王者 村田諒太 17戦15勝(12KO)2敗
前王者 ロブ・ブラント 27戦25勝(17KO)2敗