短い夏休みが終わりF1サーカスは後半戦に突入。
マックス・フェルスタッペンの才能がレッドブル・ホンダのマシンで、いよいよほとばしり始めてきました。
オーストリアでホンダに13年ぶりの優勝をもたらし、イギリスでF1の面白さを再認識させるバトルを演じ、雨のドイツで2勝目、前半戦最後のハンガリーでは自身初のポールポジションからハミルトンとの激闘。
昨年までは考えられない心躍るシーンを目の当たりにすることが増えてきました。
夏休み中にピエール・ガスリーのトロロッソとアレクサンダー・アルボンの交替。
ホンダは満を持してスペック4のPUを投入。
話題の中心にレッドブル・ホンダがいることは間違いありません。
いやが上にも後半戦への期待が膨らむ中、待ちに待ったベルギーGPが行われました。
ところが同じスパフランコルシャンで行われたF2決勝。
大クラッシュが発生。
アントワーヌ・ユベールが命を落とす悲しい出来事が起こってしまいました。
映像を見ましたが、ユベールのマシンは真っ二つに割れ、車体が粉々になる大事故。
ここまでマシンがひどい状態になるクラッシュはそうはありません。
F2決勝は中止となりましたが、F1も中止を望んだドライバーは多かったのではないでしょうか。
あの大事故の後、しかもドライバーが死亡している状況。
通常の心理状態でおられるはずがありません。
忘れもしません。
アイルトン・セナが命を落としてしまったあのGP。
予選からクラッシュの連鎖。
2日目の予選でローランド・ラッツェンバーガーが事故で死亡。
あの時もドライバーの多くが動揺を隠せない状態に陥りました。
特にセナがナーバスになっていたのを思い出します。
それが、決勝でまさかの・・・
私は今回のF1は中止・・・という選択肢は有り得たと思います。
レース後入賞したドライバーのほとんどがユベールに捧げる談話をしています。
当然のことながらマシンの性能向上だけでなく、安全面もそれ以上にしっかりやってきたのは間違いありません。
しかし起こってしまった今回の悲劇。
モータースポーツは一歩間違えれば死と隣り合わせということを改めて警鐘として知らしめてくれました。
決勝はフェルスタッペンがスタートに失敗。
あっという間にレースを終えることになってしまいました。
レッドブル昇格初戦のアルボンは期待以上の走りだったのではないでしょうか。
ガスリーの欠点と言われたオーバーテイク。
アルボンは17番スタートから5位にジャンプアップした訳で十分評価に値します。
フェルスタッペンはノーポイントでしたが他の3人が入賞。
嬉しさ半分、悔しさ半分ですね。
優勝はフェラーリのシャルル・ルクレール。
ユベールと幼馴染のルクレールが念願の初優勝をこのタイミングで成し遂げたのも不思議な何かを感じます。
フェルスタッペンは今回のリタイアにも前向きな気持ちを忘れていません。
よほどホンダの仕事ぶりに感銘を受けているのでしょう。
フェルスタッペンにもスペック4が投入されると思われるモンツァに期待しましょう。
ではまた。