コロナウィルスの世界的流行によりスポーツイベントの中止、延期が相次いでいる。
フィギュアスケートの世界選手権もその一つ。
けっこう直前の決定だったので驚いたが、やむを得ない判断だろう。
しかし突然最大の目標を失った選手の気持ちを考えると複雑だ。
トップレベルの選手たちは当然、この世界選手権を目標にピーキングを行う。
それが最後の最後に梯子を外された訳だから心中察して余りある。
世界選手権が中止になったことでどのような影響が出るのかを考察してみた。
まずはロシア黄金のトロイカ、コストルナヤ、シェルバコワ、トゥルソワだ。
この3人が中止によるマイナスの影響を最も受けたことになるだろう。
圧倒的な強さでここまでの主要大会の表彰台を独占してきた3人娘。
おそらく世界選手権でも金は確実、紀平梨花が一角を崩す可能性はあったが、表彰台独占の可能性もかなりの確率で有り得ただろう。
それがなくなった。
私は今年の世界選手権だけのことを言ってるのではない。
今後永遠にないと言ってるのだ。
来年は体形変化が影響を及ぼすことは過去のロシア選手を見れば明らかだ。
紀平陣営も大きな声では言えないが中止をプラスに考えているだろう。
紀平にとって足の状態が完璧でない中でクワドを入れなくて済んだ。
これは大きい。
仮にクワドを入れてもロシア3人をまとめて負かすことは難しかったはずだ。
来季は足の状態を万全にしてシーズン当初からクワドを組み込んでいける。
そうなれば再びトップを狙える。
北京に向けて紀平に風が吹いたと思う。
男子では羽生結弦。
ネイサン・チェンに勝つためにプログラムを変更したのに勝負付けが出来なかった。
これで羽生の引退はなくなった。
私はこの拙ブログで今季限りで羽生は引退すると思うと書いた。
羽生自身はやめる気などないような感じだったが、現役生活が終わりに近づいているのは間違いない。
でもこれではやめられない。
ファンは来シーズンも羽生を見られるのでホッとしているだろう。
尻切れトンボに終わった今シーズン。
その影響がどのような形であらわれるのか。
それは来シーズン明らかになる。