スポーツの話題と言えば、もっぱら再開時期に集中しているが、フィギュアスケート界から驚きのニュースが飛び込んできた。
ロシア3人娘のひとり、アレクサンドル・トゥルソワがエテリコーチの元を離れ
エフゲニー・プルシェンコに師事するとのこと。
突然の報道だが、静かに潜行して物事が進んでいたんだろう。
トゥルソワ勝負に出たなっていうのが印象。
実際、昨季はシーズンが深まるにつれ勢いがなくなり、コストルナヤ、シェルバコワの後塵を浴びるようになっていた。
私なんかは早くもピークを過ぎたのではと思っていたが、本人も危機感を持ったに違いない。
こういった場合普通の流れとしては、
ジュニアのように試合で容易に勝てなくなってきた
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スケートの調子が崩れてきて練習でも思うように跳べなくなってきた。
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エテリコーチから目を掛けてもらえなくなった。
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それをトゥルソワは微妙に感じ取った。
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今のままでは永遠にコストルナヤ、シェルバコワに勝てない。
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北京で上を目指すならエテリの元を離れるしかない。
そういう事なんだろう。
ごく自然な流れだ。
エテリは確かに最も優秀なコーチの一人だろう。
しかし結果を見れば、なんだろう、世間で言われる優秀な指導者につけられる呼び名、
名伯楽とはちょっと違うような気がする。
素質は確かに見抜くのだろう。
そして次々とトップ選手を育て上げる。
いや育てるというより製造しているって感じ。
贔屓目もあるかもしれないが、クリケットとは明らかに違う。
いずれにせよトゥルソワはエテリの元を去った。
その新たなコーチがプルシェンコというのがまた物議を呼んでいるようだが、エテリとプルシェンコの確執は正直どうでも良い。
プルシェンコとしても指導者として生き残るには絶好の人材だ。
現役スケーターから神様的な存在のプルシェンコだが、崇拝こそされてはいる物の、コーチとしての評価は必ずしも高くないようだ。
4回転論争を巻き起こすほどジャンプに対してこだわりを持つプルシェンコ。
トゥルソワサイドからすると、これ以上の師はいないという感じだろう。
さあ、プルシェンコはどう動く。
息子を連れて日本でショーを開くどころではないと思う。
現時点で今シーズン無事開催されるか未定だが、私に言わせれば師弟共々正念場だ。
目が離せない。