無観客開催が続く中央競馬。
GⅠ春の6連戦第2戦NHKマイルカップ。
GⅠ馬レシステンシアはじめ、無敗馬2頭、重賞2勝馬などの好メンバー。
しかしレースを制したのは上記人気馬ではなく、マイル実績がないことで人気を落としていたミルコ・デムーロ騎乗のラウダシオンだった。
ルメール騎乗1番人気レシステンシアがスタートからスムーズに単騎逃げに持込もうとした横を、デムーロ騎乗のラウダシオンが一瞬競りかける。
レシステンシアを凌ぐ勢いがあったが、すぐ2番手に控えて追走。
レースはルメールが直線で余力を残すべく、速すぎず遅すぎずのペース。
直線に向いて逃げ切り体制に入ったレシステンシアだったが、ラウダシオンが力強く差し切って優勝。
デムルメが作った絶妙なペースに人気の追込勢は全く勝負にならず。
桜花賞が当然ピークの仕上げだったレシステンシア。
ルメールは無理をせず、どちらかというと安全に勝ちに行った印象。
これに対しデムーロは負けて元々の気楽さはあったと思うが、一瞬でもレシステンシアに喧嘩を売った分だけ、レシステンシアに余計な足を使わせたのかもしれない。
9番人気という低評価を覆すミルコ・デムーロの好騎乗だった。
ルメールとJRA騎手免許を同時取得し、デムルメを買っておけば間違いないという評判を生んでいたデムーロ。
たが、ここ2年はそのルメールに大きく差をつけられてしまった。
同時にデムーロの騎乗に対するファンの辛辣な声も聞こえるようになった。
さらに短期免許で来日したレーンやマーフィーなどに注目が集まる。
存在が薄くなりつつあったのは否定できない。
しかし今回ラウダシオンによるマイルカップ制覇は長らく続いた不振を脱する絶好の機会となるのではないだろうか。
勢いに乗れば止まらないタイプのデムーロ。
来週からは目を離せなくなる気がする。
特にGⅠに乗るデムーロには要注意だ。