バーレーンで行われたプレシーズンテストの3日間が終わった。
ホンダ勢は間違いなく復帰後最高の形でテストを終えることが出来た。
これで今シーズンの活躍はほぼ約束されたと言えるだろう。
マクラーレンホンダの3年間を思い出すと雲泥の差。
トロロッソと組んで以降、レッドブルと2チーム体制になってからは順調にテストを消化出来るようになってはいたが、それでも今年は特筆すべき内容だ。
2チームともトラブルらしいトラブルもなく合計で791周を走破。
膨大なデータを蓄積することが出来ただろう。
ホンダ勢にとってもうひとつポジティブな面はテストで叩きだしたタイム。
プレシーズンテストでのタイムは額面通りに受け取れない部分も正直あるが(装着タイヤも異なるし)それでもマックス・フェルスタッペンが3日間通じての最高タイムを記録することが出来たし、アルファタウリの角田が最終日2位、ガスリーが2日目2位のタイムと気を吐いた。
ルーキー角田にとっては大きな自信となったはずで本戦が楽しみになった。
このようにホンダ勢にとってはいいことずくめのプレシーズンテストだった。
以下にチームごとのテスト期間3日間の合計周回数を列記する。
- レッドブルレーシング(ホンダ) 369周
- アルファタウリホンダ 422周
- メルセデスAMG 304周
- スクーデリアフェラーリ 404周
- マクラーレン(メルセデス) 327周
- アストンマーティン(メルセデス)314周
- ハース(フェラーリ) 394周
- アルピーヌ(ルノー) 396周
- アルファロメオ(フェラーリ) 422周
- ウィリアムズ(メルセデス) 373周
今年はテスト日数が極端に減って3日間だけの開催。
報道を見ると周回数だけでは見えない事実が見えてきた。
周回数だけ見ると各チーム順調に思えるが、メルセデス勢にトラブルが目立ったようだ。
AMGは初日ボッタスがトラブルに見舞われて6周しか走れずハミルトンも満足なテストが出来たかと言えば必ずしもそうとは言い切れない状況。
例年のようにテストが2回にわたって分割で行われるならば問題点を改善した上でもう一度テストで試す機会があったが今年はそれがない。
なのでテストを順調に消化出来たか出来なかったかはスタートダッシュに大きな影響を与えることになる。
メルセデスAMGは開幕戦を多少の不安を持った中で迎えることになるが、レッドブルにはそれがない。
この差は大きい。
昨年ピンクメルセデスと言われたレーシングポイント改めアストンマーティンもトラブル多発で不安を抱えたままでの開幕となる。
ウィリアムズは比較的順調にテストを消化したようだが、ここ数年の停滞やお家事情を見ると急によくなるとも思えず・・・。
唯一今年PUをメルセデスに変更したマクラーレンが昨年迄と見違える出来栄え。
確実に3強に割って入ると思われ、場合によっては4強となる可能性も有り得る。
昨年信じられない停滞を見せたフェラーリは順調にテストを消化したようだ。
首脳陣のコメントを見ても自信を取り戻したようで今年は強いフェラーリが帰ってくる可能性が高い。
スクーデリアフェラーリの復活は、同様に昨年不振だったフェラーリPUを使う他の2チームに好影響を与える。
これによりミッドフィールド勢の争いはさらに熾烈を極めそうだ。
唯一ルノーPU使用のアルピーヌ。
アロンソのF1復帰でエステバン・オコンとドライバーは強力だ。
しかし初日こそオコンが有意義な周回を重ねたが、それ以外にあまりポジティブな情報が流れていない。
マクラーレンがルノーPUをメルセデスに変更したため、ルノーPU使用は1チームだけとなり、そのデメリットは、かつてホンダが経験したことでもわかるが複数チームへの供給がない状況では苦しいだろう。
こうしてテスト結果を見ると、ホンダ勢の好調が際立っており、最終年で有終の美を飾るべく全てを出し切ろうという気合が感じられ本戦が本当に楽しみになってきた。
マクラーレン、アルファタウリ、フェラーリ勢などミッドフィールド勢の底上げにより今年は上位だけでなく全体的に激戦が続くと思われ開幕が待ち遠しい。
ホンダ勢を応援し続ける記事を書くのも今年が最終年!
3月28日プレシーズンテストと同じバーレーンで開幕だ。