オリンピックの結果も出ていない中こんな書き方をしたら怒られるが、全日本での転倒がなかったら・・・。
タラレバの話をするのは野暮と分かりつつ、4大陸の三原舞依選手の滑りを見て、何と言うか感動してしまったのだ。
フリーで最後の最後、スピンで失敗して顔を覆った三原選手だが、それまでは完璧の滑り。
日本・・・いや世界で最もしなやかにジャンプを跳び、スピンを決めるのは三原選手だと私は思っている。
初めて三原選手を見たのは2016~2017シーズンのGPシリーズスケートアメリカだったが、そのしなやかな演技に、心と技術のバランスが理想的な状態で取れているとの印象を持った。
華麗というのとはまた違う、何と言うか見ていて心洗われる感じがしたのだ。
その年は全日本3位、4大陸優勝を経て世界選手権は日本人最高の5位。
その後は惜しいところでミスが出てなかなか大舞台を踏むことが出来ず、2019~2020シーズンは体調不良で休養。
その後コロナ禍による大会中止などもあり、久々に復帰してきた三原選手の姿を見て驚きを禁じ得なかった。
闘病がいかに大変だったかを感じずにはいられなかった。
しかし健気に演技をする三原選手を見て益々応援する気持ちが強くなった。
そして今季、まだ身体は完全には戻ってはいないが、三原選手らしいしなやかな演技が健在だったのを確認することが出来たのだ。
特に今シーズンのSP「I Dreamed A Dream」は最高。
復活した三原選手の演技と曲、唄がシンクロして神々しさを覚えるプログラムだ。
2014年に解禁された歌入り楽曲ではこのプログラムが最も成功していると思う。
フリーの曲も三原選手に合っているし、最近のジャンプ偏向の流れの中で、三原選手の演技はこれぞフィギュアスケートと言えるのではないだろうか。
まだ22歳。
とにかく昨年から今年にかけてのスポーツシーンで五本の指に入る嬉しい出来事だった。