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ボクシング那須川天心プロデビュー戦 素質は十分だが乗り越えるべき壁がある

ついに那須川天心選手がプロボクサーとしてデビュー戦を迎えた。

Amazonプライムで観戦。

相手は階級がひとつ下だが日本ランキング2位の実力者与那覇勇気選手。

17戦12勝8KOの成績で普通はデビュー戦で戦う相手ではない。

キックボクシングからの転向で私が思い出すのは3戦目で世界チャンピオンになったタイのセンサク・ムアンスリン。

厳密にはムエタイなのでキックボクシングとは違うと見る向きもあるが基本同じと考える。

既に格闘技ジャンルではスーパースターの那須川だけに初戦とは思えぬ落着き。

入場の時のパフォーマンスはとてもプロデビュー戦とは思えない。

試合を見ての印象だが、パンチスピードは速い。

足も使えるし、基本中の基本ジャブも的確にヒットする。

手数も出るしいわゆる当て勘も良いし体幹が優れているのか軸がしっかりしている。

文句のつけようがないのだ。

しかし倒せなかった。

もちろん相手は日本ランカー。

そんなに簡単に倒せることは出来ない。

那覇にも意地があっただろう。

しかし数多くパンチを当てはしたが与那覇が倒れる印象は正直無かった。

4RあたりからはKOはないなと思った。

しかし見方を返ればデビュー戦で6R戦えたことは今後に必ず役に立つ。

キックでは3Rまでしかないのだから6R戦えたことでスタミナやペース配分など実戦で経験出来たのは何物にも代えがたい。

さて今後の那須川だが、意識してなのか無意識なのか時折ボクシングでは見たことがないパンチを繰り出してきた。

そこだけはまるでナジーム・ハメド的な変則ボクシングだ。

強い選手が相手だと、そこを突かれる可能性が大きい。

デビュー戦なので仕方がないが那須川選手まだまだ発展途上だと思った。

今後数戦を経て本物のプロボクサーになって欲しい。

 

那須川天心 1戦1勝

那覇勇気 18戦12勝(8KO)5敗1分