影無茶のスポーツトゥエンティフォー・セブン

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春夏通じて初の大会開始後の出場辞退となった広陵高校の問題を考える

今年の甲子園は暑さ対策、雨の順延、出場辞退などで何か落着かない。

いつもとは様相の違う選手権大会だ。

明日14日には広陵と対戦予定だった津田学園が不戦勝。

このタイミングで、今日は広陵高校の甲子園出場辞退について書いてみたい。

事の発端は今年1月、野球部員による下級生への暴力行為が発覚。

学校は広島県高等学校野球連盟に報告。

県の連盟から日本高校野球連盟に報告書が提出され、それに基づき審議が行われ、3月上旬に広陵高校に処分を通知。

その内容は、厳重注意処分と、関係した部員4名に対する1か月の対外試合出場停止だった。

チームへのペナルティはなく、夏の甲子園大会予選に出場し、優勝して県代表になった訳だ。

これは規定に基づく措置で、広陵高校野球部は高野連からの指示により、ペナルティを受け、それが解除になったのだから、県予選に出たことも、代表になって本戦に出場することも、何の問題もなかったことになる。

ところが、その後、被害選手の親御さんのアカウントによるSNSの告発、さらに警察に被害届が提出されたことで、一気に出場を辞退するべきとの声が広がってしまう。

さらに、学校への爆破予告、生徒が追いかけられる被害にあう等の事例が起こり、出場を辞退する事になってしまったのがここまでの経緯だ。

ここ数年、SNSにより、当事者にとってネガティブな意見が爆発的に広がることが大きな問題となっているが、今回も同じことが起こっている。

巷では、学校が出場辞退を決めたのはSNSによる苦情に耐えられなくなったから・・・だと言われている。

学校は否定するが、経緯を時系列に見ていくと、確かにそのように思える。

匿名性の強いSNSでは、全くのデタラメ、真偽不明の情報でも拡散をしてしまう。

このような信頼できない情報源や噂話による三次情報で、辛い思いをする人が増えてしまうのは非常に残念なことだ。

ここまで現在明らかになっている情報に基づき書いてきたが、別の方向から今回の辞退を考えてみる。

それは、一連の流れの中で、はたして、学校側は被害者に誠心誠意対応して、サポートを行っていたのか?という点と、事の重大性をわかっていたのに隠ぺいしていたのではないか・・・という疑念。

この二つの疑問が拭えない。

さらに、元部員が監督、コーチ、一部の部員から暴力を受けたという情報が新たにSNS上に出され、学校は第三者委員会を設置して調査しているとのこと。

この問題、先が見えない状態に陥ってしまったように思う。

初期対応を誤った為に、結果最悪の事態に陥ったとしたらこれほど不幸なことはない。

何も悪い事をしていないのに、甲子園で道半ばに突然その道を閉ざされた生徒が居る。

春夏を通じて初めて大会開始後の出場辞退にまでなってしまった今回の件。

これほど後味の悪い出来事はない。

現時点で確定している情報で考えると、私は広陵高校は辞退すべきではなかったと思う。

しかし、出場を続けることで、さらにSNSの暴力が広がり、何も悪くない選手達や広陵高生徒が標的になってしまうのは確実。

このジレンマ。

一刻も早く、事実を明らかにして皆が前向きになれるような方向性を見つけて欲しい。