プロボクシングWBC世界バンタム級王座決定戦。
那須川天心と井上拓真の戦いが今しがた終わった。
結果は井上拓真が3対0の判定勝利。
13カ月ぶりのチャンピオン返り咲きがなった。
WBCが特別に用意したサムライベルト。
それに相応しい激闘だった。
戦前の予想は那須川天心有利の声が井上有利の声を上回っていた。
井上拓真は心中穏やかではなかったに違いない。
試合は1R、2Rと那須川が優勢。
落着いた試合運び。
長いリーチを活かして井上にパンチを見舞う。
明らかに動きが固い井上は、那須川の懐に入っていけない。
しかし3R井上が僅かに距離を詰めると、パンチが当たりだす。
WBCルールの試合途中の公開採点では4R3者ジャッジが全て38対38。
最初の2Rは那須川、後の2Rは井上が取ったというイメージだ。
5R以降は明らかに井上に力が宿る。
元々評判のディフェンス。
那須川も攻めたいが、井上がウィービングで的を絞らせない。
時折トリッキーな動きを見せる那須川だが、単調な攻撃に終始。
一発あたっても2発目3発目が出ない。
ラウンドが進むにつれて、両者の表情に優劣の差が見えてくる。
井上は中盤から後半にかけて益々動きが軽快になってくる。
ゾーンに入ったんだろう。
11Rなどは兄尚弥が乗り移ったかのような、3連発アッパー含む連続攻撃に、ステップを踏んで、軽快に動き回る。
最終ラウンド那須川の最後の力を振り絞るが、井上最後まで動きは全く衰えず。
完璧な勝利。
那須川は格闘技公式戦初黒星。
セコンドについた兄尚弥もサウジの防衛戦に力をもらっただろう。
那須川もきっと益々精進して、強くなって、必ずチャンピオンを取るだろう。
井上拓真、魂の勝利であった。
WBC世界バンタム級王者 井上拓真 23戦21勝(5KO)2敗
WBC世界バンタム級1位 那須川天心 8戦 7勝(2KO)1敗