サウジアラビアにて開催された世界スーパーバンタム級4団体王者井上尚弥の防衛戦。
プレビューで4回KO勝ちの予想は外れたが、相手に全く付け入る隙を与えない圧勝。
世界戦史上最多の27連勝の記録付きで防衛に成功した。
今回の試合はペーパービューだったのでライブ観戦は断念。
ようやく、YouTubeのRing Magazineチャンネルで試合を見ることが出来たので、その感想。
試合は文句のつけようがない内容。
おそらく10回やっても、10回とも井上が勝つと思う程の差があった。
KOは出来なかったが、アフマダリエフ戦と同じく、レッスンを施すような一方的な試合だった。
ピカソは事前に確認のために見た映像と基本同じ戦い方。
これでピカソは33戦負けなしでここまで来たが、井上には通用しなかった
それだけのことだ。
中盤以降、ピカソのパンチを井上は全て見切ってヒットさせない。
逆に井上は左ジャブが面白いようにヒットし、ボディも数えきれないほど打込んだ。
ボディの蓄積はピカソも相当まいっていたはずだ。
では何故KOまでいかなかったのか。
1Rの井上を見て、何と言うか、少し活気がないというか、動きは同じでも気合が入っていないというか、表現は難しいがアフマダリエフ戦とは明らかに違う印象を受けた。
サウジと言う未知の地が影響しているのか、それとも巷言われている年間4試合目の防衛戦による疲労に蓄積なのか。
その印象は最後まで変わらなかった。
怒涛の連打も見せているし、ディフェンスも申し分ない。
しかし、本来なら仕留めにいくような場面でも最後の詰めがなかったように思う。
確かにピカソは案外打たれ強かった。
そこはさすがに無敗の挑戦者。
中立国とは言え、ピカソへの声援も大きかった。
そんなアウェイに近い試合でも全く危なげなく防衛する井上尚弥は別格なのだ。
これぞまさしくモンスター。
トレーナーの父真吾氏が「・・・ですね」と納得していないコメントを言ったが、この父あってこそ、井上尚弥はさらなる進化を遂げるだろう。
5月に予定されている中谷潤人戦だが、見た感じ中谷のダメージが大きそうで、実現するかどうか、私は五分五分と思っている。
スーパーバンタムにはもう敵がいない。
判定でもこれだけ強く、しかも面白い試合が出来る井上尚弥には、次の試合でフェザーに転向して5階級制覇を目指して欲しい。
井上も4月には33歳になる。
ひと昔前なら引退してもおかしくない年齢。
衰えが見えない内にフェザーに転向して欲しいというのが私の率直な気持ちだ。
世界スーパーバンタム級4団体統一王者 井上尚弥 32戦32勝(27KO)
WBCスーパーバンタム級2位 アラン・ピカソ 34戦32勝(17KO)1敗1分