しかしバンクーバー以降ほとんど休んでいたキムヨナが1位で、昨年の世界選手権優勝以降引退まで考えてグランプリは出場せず、今年になって復活したコストナーが2位。
これを一体どう考えれば良いのか。
ず~っと出続けている日本の選手達が不憫に思える。
まあそれは現実として起こっている訳で現にキムもコストナーもそれなりの演技は間違いなくしていた。
ただあくまでそれはSPの話。
村上の演技は掛け値なしに素晴らしかった。
贔屓目ではなく今日滑った選手の中で一番美しい演技だった。
この2年間で大人の演技が出来るようになった。
しなやかで美しく、手先まで細やかに神経がかよっていた。
鈴木のステップは相変わらず観衆を引きつける。
しかし限界も見えてしまうのは悲しい現実だ。
でも鈴木の世界観!私は好きだ。
そして浅田。
トリプルは無事に着氷。
しかし次のコンビネーションが回転不足。
後半のトリプルループがシングルになってこの2要素の基礎点だけで
およそ7点マイナスになってしまった上にGEOでも引かれてしまうので点は伸びない。
だがシングルになっってしまった瞬間、浅田は思わず舌を出して、「あっ!やっちゃった」というような表情。
これを見て逆に安心した。
過去のような悲壮感とは趣が違ってフリーに向けて気持ちをうまく切り替えられると確信した。
その他の選手ではロシアのソトニコワが質の高い演技を見せていた。
思ったほど点数が出なかった印象だが、まだ16歳。
ソチに向けて強敵となりそうな予感。
キムヨナは確かに素晴らしい。
相変わらずミスをしない見事な演技でブランクを感じさせない。
ただ最後いつもよりかなり疲労の色が見えたのはさすがに実戦不足の影響か。
フリーでのスタミナがどれだけ残っているのか。
ここに今回のキムヨナの弱点を見た。
従ってフリーでは浅田にも村上にも大いにチャンスはあると考える。
泣いても笑っても今シーズンはあと1日。