大相撲秋場所は横綱大の里の優勝で幕を閉じた。
1年ぶり横綱の優勝。
表彰式で見せた大の里の涙。
思うように勝てないことへの重圧。
綱の責任、琴風さんが言うところの毒饅頭。
左肩を痛め、満足な相撲が取れなかったこの1年。
その苦労は如何ばかりかと。
この優勝をきっかけに再び令和の大横綱を目指して精進して欲しい。
同時にもうひとりの横綱豊昇龍の表彰式、優勝インタビューも早く見たい。
千秋楽相星決戦。
安青錦が6日目で3敗した時、大の里と相星決戦になると誰が想像したか。
やはり安青錦は只物ではない。
いずれ近いうちに横綱になるだろう。
しかし、相星決戦は見る物を興奮させる。
長い歴史の中で相星決戦は今回を含めて43回しかない(ウイキペディアによる)。
前回が史上初の大関同士の相星で、琴櫻と豊昇龍だった。
優勝決定戦も盛上るが、相星で勝った方が優勝のシチュエーションは更に興奮する。
何故私が相星にこれほど高ぶるか。
それは輪湖時代に遡る。
横綱輪島と北の湖が幾度か繰り広げた相星決戦の、ド迫力な相撲が強く印象に残っているからだ。
今場所の話題に戻る。
まずは綱取り場所だった大関霧島。
千秋楽に勝越しをかけるというまさかの展開。
琴桜に勝って8勝7敗は、綱取りが振出しに戻ったことを表す。
5場所連続二桁勝利の安定感が鳴りを潜めた。
落着いて相撲を取れば一番強いと思うが、乱戦に持込まれた場合の対応が課題か。
続いて両関脇。
藤の川は横綱キラーだけでは終わらなかった。
今場所は過去対戦成績で分が悪かった多くの力士に勝った。
対戦3戦以上の義ノ富士、安青錦、霧島には初白星。
千秋楽でも、過去分が悪かった熱海富士に勝って11勝4敗。
技能賞も与えて良かったんではないか。
一方の熱海富士は前半大関昇進いけるで!って勢いだったが11日目から5連敗。
勝越したが、大関取りは振出しだ。
相撲っぷりは決して悪くはないが、相手力士の土俵際の粘りに屈してしまう。
とは言ってもこれで3役4場所連続勝越しなので地力は間違いなくついている。
引続き期待したい。
今場所は両小結が負越して三役陥落となる。
小結が二枠空いた訳だがその穴を埋めるのは、西2枚目義ノ富士(9勝6敗)と西3枚目美ノ海(10勝5敗)で決まりだろう。
義ノ富士は初日から5連敗だったのを10日目から6連勝。
千秋楽で朝乃山に勝ったのは大きい。
朝乃山が勝って11番に白星を伸ばしていたら、朝乃山が小結復帰だったと思う。
その朝乃山。
私は勝手に3代目地獄を見た男と呼んでいる(琴風、照ノ富士、そして朝乃山)。
前から応援していた力士だが、よくここまで復帰してきた。
2回も怪我で3段目まで落ちてしまったが、その度に復活。
来場所は筆頭になり、横綱、大関との対戦が組まれる。
もうひと花咲かせて欲しいと願う人は多いに違いない。
最後に39代木村庄之助がこの秋場所で定年。
一時庄之助不在の場所が長く続いたが、先代の38代が定年後はすぐ39代を襲名。
1年9カ月の間、木村庄之助として最後の一番をさばいてきた。
来場所は現式守伊之助が風格もあり、声も良く通り40代木村庄之助を名乗るだろう。
1年納めの九州場所は番付発表10月26日、初日11月8日、千秋楽11月22日。
果してどんな熱戦が見られるか。
楽しみに待ちたい。
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