100m準決勝。
ボルトは身体が浮いて全く不本意と思われる走り。
最後は僅かにアメリカのロジャースを交わしたが過去の大会とは明らかに様子が違った。
レースが終わって戻る時も両手を広げて首をかしげて、うまくいかなかった表情だった。
女子10000mで新谷が大健闘を見せたその直後。
いよいよ世界最速の男を決める100mの決勝。
なかなか憎いプログラムだ。
ボルトの表情が何か物哀しそう。
準決勝の崩れた走りが自ら不安な気持ちに陥れてしまったのだろうか。
そんな印象。
奇しくもスタジアムは激しい雨。
風雲急を告げるとは正しくこの事を言うのか。
何かが起こる。
多くの人がそう感じたはずだ。
場内にファイナリスト8名の紹介。
ボルトはここで傘をさすポーズ。
さすがにサービス精神旺盛な所を見せる。
しかし本当はそこまで余裕はないはずだ。
ジャマイカ勢が何と8名中4名。
短距離王国はいまや完全にジャマイカの称号だ。
ただアメリカもタイソン・ゲイはいないが今季唯一ボルトに勝っているガトリンが絶好調の趣。
意地を見せる事が出来るのか。
号砲スタート。
ガトリンが独特の低い前傾からリードを奪う。
しかしボルト身体を起こしてダイナミックに追う。
60mあたりか、ボルト、ガトリンを捉える。
強い!差を広げてゴールイン。
9秒77。
ボルト、やっぱり強かった。
過去の衝撃の優勝とは確かに違った。
タイム的にもそりゃあ物足りないかもしれないがどんな状況でも勝てる勝負強さは凄すぎる。
ガトリンが意地の2着。
以下3,4,5位がジャマイカ勢だ。
200m、はたして世界記録は生まれるか。
100の調子を見ると苦しいのかと思ってしまうが、織田裕二が世界記録出る!と言ってた。
私も織田説に乗っかりたい。