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プロ野球オープン戦終了・オープン戦チーム防御率からペナントレースを考える

プロ野球オープン戦が終わった。

昨年は統一球がいつのまにか飛ぶボールへと変貌を遂げ、時代が逆戻りになった感があった。

その予兆はオープン戦より既に現れており、前年オープン戦と比べ、チーム打率を一気に伸ばすチームが目立った。

しかしいつの時代も野球は投手力を中心とした守りが最も重要である。

飛ぶボールとなって野球が変わるかと思われたが、結局オープン戦チーム防御率1位楽天と2位ジャイアンツの両球団で日本シリーズを戦ったのはそれを表わしている。

そこで今年も、オープン戦のチーム別防御率、並びに打率を昨年と比較してみると。

         2014年           2013年    

 チーム    打率    防御率     打率    防御率

ソフトバンク .302    2.00     .255   2.99 パ4

楽天     .258    2.63     .252   2.17 パ1

巨人     .284    3.90     .241   2.25 セ1

日本ハム  .254    2.79     .262   3.40 パ6

広島     .257    4.33     .241   3.20 セ3

ロッテ     .272    3.20     .261   4.28 パ3

DeNA     .256    4.01      .253   4.18 セ5

西武     .243    3.50     .295   2.53 パ2

オリックス  .241    4.18     .219   3.96 パ5

中日     .234    2.94     .236   4.67  セ4

阪神     .232    3.69     .294   3.97 セ2

ヤクルト   .238    5.30     .270   3.67 セ6

となった。

2013年の防御率の横の数字はペナントレースの順位である。

次に今年のオープン戦、3月11日時点と最終のチーム防御率を比較してみる

          最終    3月11日

ソフトバンク  2.00 ←  2.10

楽天       2.63 ←  2.04

巨人       3.90 ←  3.74

日本ハム    2.79 ←  2.43

広島       4.33 ←  4.00

ロッテ      3.20 ←   3.30  

DeNA       4.01 ←  3.42

西武       3.50 ←  3.81

オリックス   4.18  ←   5.18

中日       2.94 ←  2.19

阪神       3.69 ←  4.09

ヤクルト     5.30 ←  5.43

という結果となった。

ここから考察するに、まず昨年の王者楽天イーグルスは今年も田中投手の穴を埋め、上々の仕上がりを見せている。

3月11日の時点から数字を落としているが、それでも2点台の防御率なのでさほど心配はいらないだろう。

それに比べて我がジャイアンツは非常に心配だ。

昨年の2.25に比べ大きく数字を落としており、11日の時点からも改善が見られない。

個々に見ると杉内の復調ぶりや、菅野の成長、大竹のめどが立った事など明るい要素も見られるが、3.90という数字ははっきり言って危険な数字だ。

他球団を見るとまずセリーグからだが、防御率を見る限り中日の復活は確実だろう。

クライマックスシリーズ進出の確率は高い。

タイガースは昨年と同様、オープン戦終盤に防御率が改善されてきた。

この上向きな調子のままペナントに突入する事が出来るかどうか。

開幕のジャイアンツ戦に勝ち越せばよい流れを掴めるのだが・・・。

昨年3位に入ってセ界を沸かしたカープ

どうした事か昨年の防御率からかなり数字を落としている。

昨年、開幕戦のジャイアンツ戦での戦いぶりを見て、3連敗を喫したがカープ強しを確信したその強さが果たして見られるのか?

クライマックスへの道はなかなか険しいと、数字は物語っている。

DeNAは相変わらず投手力に不安を残し、ヤクルトは今年も厳しいようだ。

次にパリーグに目を移すと、これがまたペナントの大混戦が約束されているかのような状況だ。

前述の楽天はもちろん、ソフトバンク日本ハムが2点台、ロッテ、西武が3点台と投手力が整備されている。

特にソフトバンクの2.00はオープン戦とは言え驚異的だ。

日本ハムは昨年も防御率は良かった が最下位に沈んでしまった。

栗山監督2年目の試練だった訳だが、個人的には大谷の二刀流の影響が悪い方にでてしまったのではと考えている。

何だかチームが地についていなかった印象を受ける。

今年はどちらかに専念させる事が、浮上への一番の近道のような気がしてならない。

オリックスは苦しい。

よほど投手が踏ん張らないと1弱状態になってしまう可能性が高い。

ここまでチーム防御率を指針として今年のペナントを占ってみた。

打撃は波があり、大量得点を取る日もあれば、翌日には全く打てなくなる事は日常茶飯事だ。

相手投手の調子が良ければそう打てる物ではない。

だが防御率に関しては、多くの試合をしていけばある程度そのチームが持つ力に平均化されると考えている。

その力を見る指針として、オープン戦でのチーム防御率投手力を正直に表わしていると思うのだ。

長々と書いてきたが、一つの見方としてお読みいただければと思う。