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夏の甲子園・ベスト8顔ぶれ見ての率直な感想・日本文理対富山商に見えた心理的な壁

ベスト8が揃いました。

甲子園でのベスト8は明確な目標として、到達した時の達成感は格別でしょう。

そのベスト8の激突。

いよいよ大会で一番面白いとされる準々決勝です。

まず、いつものパターンで明日の対戦を括ります。

第1試合

三重    ☆5-4 継投 今井9回149球 森2回42球

      ☆4-2 完投 今井9回163球

      ☆7-5 完投 今井9回129球

沖縄尚学  ☆3-1 完投 山城9回127球

      ☆6-5 完投 山城9回132球

三重県沖縄県  過去1勝1敗

第2試合

敦賀気比  ☆16-0 完投 平沼9回116球

      ☆10-1 完投 平沼9回100球

      ☆16-1 継投 平沼5回 81球 谷口3回40球 海野1回

八戸学院光星☆4-2 完投 中川 9回 99球

      ☆5-1 完投 中川10回127球

福井県青森県  過去福井の1勝0敗

第3試合

健大高崎  ☆5-3  継投 川井2回47球 高橋7回91球

      ☆10-0 継投 川井5回78球 高橋2回26球 石毛1回、松野1回

      ☆8-3  継投 石毛3回53球 高橋6回80球

大阪桐蔭  ☆7-6  継投 田中5回99球 福島4回53球

      ☆5-3  完投 福島9回154球

      ☆10-0 完投 田中9回119球

群馬県大阪府  過去群馬の5勝4敗          

第4試合

聖光学院  ☆2-1  継投 今泉6回68球 船迫3回34球

      ☆4-2  完投 船迫9回122球

      ☆2-1  継投 今泉5回2/3 76球 船迫3回1/3 46球

日本文理  ☆5-2  完投 飯塚9回145球

      ☆3-2  完投 飯塚9回132球

      ☆6-5  完投 飯塚9回129球

福島県新潟県  初対戦

東北・北海道2

関東    1

北信越   2

東海    1

近畿    1

九州    1

という事になりました。

6校が1回戦からの登場で2回戦から登場組は僅か2校しか残っておらず、その両校共にエースが連続完投しています。

1回戦組で全試合完投は日本文理の飯塚ただ一人という状況は、複数投手を擁してのチーム作りが定着してきたと言って差し支えないでしょう。

明日の試合のポイントを書かせて頂くと、

第1試合は中1日で今井の疲労が回復しているかどうか、三重にとって最大の不安はここにあります。

初戦森投手のリリーフを仰ぎましたが、3試合27回投げて441球は昨今の風潮に逆行する投球内容です。

対する沖縄尚学は山城が連続完投していますが、後を睨んで上原先発、早めに山城継投という形も考えられます。

沖縄尚学有利。

第2試合は敦賀気比の強力打線、鎮まる気配がありません。

クレバーな投球を見せる光星中川が敦賀打線を術中にはめる事が出来るかどうか。

今年の光星は、ここ数年の戦い方とイメージが違うように見受けられますが、安定感では今年のチームに分があるように思えます。

しかし敦賀気比は打線ばかりが目立っていますがエース平沼も好調です。

出場校中、最もコンディショニングが上手くいったチームでしょう。

敦賀気比有利。

第3試合は大変な組み合わせです。

初戦を見てセンセーショナルと謳わせてもらった健大高崎「機動破壊」野球。

またぞろ、その戦いぶりに批判の声が聞こえてきました。

しかし、健大高崎の場合、盗塁は個人ではなくチーム全体としての特長です。

ある程度得点差がつけば盗塁すべきではないとするならば、健大高崎のチームとしての特色を封印させてしまう事になるので、そこまでの権利はないと思います。

健大高崎に勝てるのは、健大がいくら盗塁を重ねて得点に結び付けてもそれ以上に圧倒的な打力で抑え込む事の出来るチームという事になるでしょう。

もちろんある程度の投手力も必要です。

つまり、敦賀気比か波に乗った時の大阪桐蔭日本文理って事になるんでしょう。

大阪桐蔭の壁を越えれば、健大に深紅の優勝旗が見えてくる・・・。

健大は休養十分川井、大阪桐蔭は連投ですが左の田中ではないでしょうか。

健大有利。

第4試合は好調北信越の大将格日本文理が初戦の壁を破っていよいよ実力を発揮しています。

富山商との対戦は北信越勢好調を示した名勝負でした。

北信越のチームから見ると、日本文理にはある種特別なイメージがあるんではないでしょうか。

甲子園準優勝、地区大会優勝、神宮大会準優勝。

北信越が過去成し遂げられなかった壁を越えていく日本文理

日本文理はそのイメージを武器にし、他のチームはそのイメージが大きな壁になってしまった。

今日の富山商はそのイメージに敗れてしまったように思います。

それにしてもこの戦いは見応えがありました。

8回の富山商の集中打は言葉では言い表せない程素晴らしかった。

富山商の選手達は1球目にこりゃ絶対に打てないと思う空振りをするのに、次にはジャストミート!

技術を越えた執念を見ました。

惜しむらくは岩城君が甲子園初登板だった事。

普段は森田君と遜色ない投手のはずなのに、今大会森田が素晴らしい投球を見せた為、出番が回ってこなかった。

初登板があの場面・・・。

仕方ないですね。

岩城を責める人はいませんよ。

森田の代打大倉が見事ヒットでそこから始まる大逆転。

でもってリリーフ。

敗れはしましたが、近い将来に見られる高校野球の姿を富山商は先がけとして見せてくれたのではないでしょうか。

聖光学院も確実に甲子園で勝てる高校になりました。

今日も好投手近江の小川君から逆転勝利。

八戸学院光星と共に、北海道に先を越されてしまった全国優勝を東北のチームとして初めて狙います。

しかし、しかし・・・日本文理有利。

都道府県別対戦成績は「高校野球百科事典」を参照させて頂きました。